2tトラックの運転は難しい?初めて乗る人へ、家具配送で助手から運転手になった私の慣れ方
ぶつけたらどうしようと思うと、なかなか踏み出せない。
こんなお悩みに答えていきます。
本記事の内容
- 2tトラックの運転で、最初に難しかった3つ
- 2tは、乗用車とどこが違う?
- 私の慣れ方:車の大きさを数字で頭に入れる
- 左折とすれ違いで気をつけていたこと
- 2tに乗る前に確かめること
- よくある質問
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、物流業で10年働き、32歳で建設業へ移りました。
物流の仕事の最初は、2tトラックでの家具の配送でした。助手として運転手の横に乗ってから、自分で運転するようになりました。
車の大きさと運転の決まりは、トラックを作っている会社の資料と、警察庁の資料で確かめました。
先に結論を書きます。
2tトラックの運転が難しいのは、車の大きさがつかめていないうちです。自分の車の全長・高さ・車幅を数字で頭に入れておくと、慣れるのが早くなります。
それでは、見ていきましょう。
最初に難しかったのは、この3つ
車幅・左折・すれ違い
家具の配送は2人1組で、はじめは助手でした。助手のころの話は、家具配送の記事に書いています。
助手のとき、私は助手席で運転手の運転を見て覚えました。特に見ていたのは、どこでハンドルを切り始めるかです。
それでも、自分で運転し始めたころは、次の3つが難しかったです。
- 車の幅:左側がどこまであるか、つかみにくい
- 左に曲がるとき:後ろのタイヤが内側を通るので、巻き込みが心配
- 狭い道でのすれ違い:対向車とすれ違えるか、判断しにくい
3つとも、自分の車がどのくらい大きいかがつかめていないと、難しくなるところです。
大型に乗り換えたときも、同じところで苦労した
のちに大型トラックに乗り換えたときにも、車幅や右左折で苦労しました。車が大きくなると、同じところがまた難しくなります。大型の話は、こちらにまとめています。
2tは、乗用車とどこが違う?
2tトラックの大きさ
いすゞ自動車の「エルフ」を例に、2t積みの標準的なトラックの大きさを見てみます。
| 比べる項目 | エルフ(2t積み・標準キャブ・平ボディ) |
|---|---|
| 全長 | 4,685mm |
| 全幅 | 1,695mm |
| 全高 | 1,960mm |
| 最小回転半径 | 4.5m |
| 車両総重量 | 4,375kg |
※平ボディは、荷台に屋根や壁がない形です。荷台に箱を載せた「箱型」は、その分だけ高さが変わります。
車の幅は、大きめの乗用車とそれほど変わりません。 違うのは、次の2つです。
- 長さ:運転席から後ろのタイヤまでが遠いので、曲がるときに後ろのタイヤが内側を通る
- 高さ:箱を載せると、乗用車よりずっと高くなる
内輪差(ないりんさ)とは
警察庁の「交通の方法に関する教則」では、内輪差を「曲がるとき後輪が前輪より内側を通ることによる前後輪の軌跡の差」と説明しています。
大きい車ほど内輪差が大きく、左後ろが見えにくくなります。教則でも、左側を通っている歩行者や自転車を巻き込まないよう注意することが書かれています。
私が左折を難しいと感じたのは、この内輪差があるからでした。
高さにも決まりがある
教則には、準中型・中型・大型の車は、普通の車より車体が高いので、高さ制限のある場所では、制限より低いかを確かめることも書かれています。荷台に積んだ荷物の高さで、制限を超えてしまうこともあります。
私が乗っていたのは、箱型と、パワーゲート(荷台の後ろの昇降機)付きの箱型でした。箱型は、乗用車の感覚で走ると高さを見誤るおそれがあります。
私の慣れ方:車の大きさを数字で頭に入れる
車検証で、全長・高さ・車幅を確かめた
慣れるために私がやっていたのは、自分の車の全長・高さ・車幅を頭に入れて、イメージトレーニングをすることでした。
数字は、車検証(自動車検査証)で確かめました。車検証には、車の長さ・幅・高さが書いてあります。2023年から電子化された車検証でも、表面の見本に長さ・幅・高さの欄があることを、国土交通省の特設サイトで確かめました。
同じ2tでも、車によって大きさは違います。私は、乗る車が変わったら、その車の車検証を見ることを勧めます。
車幅は、左のミラーで白線との間を見る
車の幅は、左のミラーで、白線や縁石との間を見るようにしてつかめるようになりました。
左側がどこまであるかは、運転席からは見えません。ミラーに映る白線や縁石との間を目安にすると、「いま左にどのくらい余裕があるか」が分かりやすくなります。
2人1組のときは、助手に誘導してもらえた
家具の配送は2人1組だったので、助手が車を降りて誘導してくれることがよくありました。
1人で乗る仕事では、誘導してくれる人がいないこともあります。応募する前に、1人で乗るのか、2人で乗るのかを求人で確かめておくと安心です。
左折とすれ違いで気をつけていたこと
左折:左のミラーを見て、ゆっくり曲がる
左に曲がるとき、私が気をつけていたのは次の2つです。
- 左のミラーで、自転車や歩行者がいないか見る
- ゆっくり曲がる
教則では、左折するときはあらかじめできるだけ道路の左端に寄り、交差点の端に沿って徐行することになっています。
すれ違い:先に止まって、相手に行ってもらう
狭い道で対向車とすれ違うとき、私は次のようにしていました。
- 先に止まって、相手に行ってもらう
- 広いところで止まって待つ
教則にも、進路の前方に障害物があるときは、あらかじめ止まるか速度を落として、反対から来る車に道を譲ることが書かれています。
2tに乗る前に確かめること
自分の免許で運転できるか
2tトラックは、免許を取った時期によって、普通免許では運転できないことがあります。
2017年3月12日から後に取った普通免許では、車両総重量3.5トン未満までしか運転できません。 上の表のエルフは車両総重量4,375kgなので、準中型免許が必要です。
免許の区分は、はじめに紹介した家具配送の記事の「よくある質問」にも書いています。
求人で見ておきたいこと
- 乗る車の大きさ(2t・4tなど)と、箱型かどうか
- 1人で乗るのか、2人で乗るのか
- 最初は横に乗って教わる期間(横乗り)があるか
- 積み込みや荷下ろしを誰がするか
積み込みを誰がするかは、会社や行き先で変わります。面接での聞き方は、こちらにまとめています。
給与や休日など、求人票のほかの欄の読み方は、運送会社の求人票の見方の記事にまとめています。
2tトラックで決まったお店をまわる仕事に、コンビニ配送があります。求人票からは分からない「お店の駐車場」の大変さは、コンビニ配送の記事に書いています。
応募を決めたら、志望動機は求人票の欄から書けます。書き方と例文は、トラック運転手の志望動機の記事で紹介しています。
求人サイトの条件で絞る
ドライバー専門の求人サイトには、車の大きさや経験で求人を絞り込めるものがあります。
たとえばドラEVERでは、「小型トラックドライバー」「未経験歓迎」「準中型免許」などの条件で求人を探せます。まず条件で候補をしぼり、気になる求人は面接で「1人で乗るか」「横乗りはあるか」を確かめる。この順番がおすすめです。
よくある質問
Q. 乗用車の運転に自信がなくても、2tに乗れますか?
A. 私は助手のとき、運転手の運転を横で見て覚えてから運転手になりました。いきなり1人で乗るのが不安なら、横乗りの期間がある会社や、2人1組で回る仕事から始める方法もあります。
Q. パワーゲート付きのトラックに乗るには、講習が要りますか?
A. 2024年2月から、テールゲートリフター(パワーゲート)を操作する人には、特別教育(学科4時間・実技2時間)が必要になりました。会社が行う教育です。受ける時間や、会社と働く人の役割は、テールゲートリフターの特別教育の記事にまとめています。
Q. 2tに慣れたら、大きいトラックにも進めますか?
A. 私は2tのあとで大型免許を取り、大型の運送会社に入りました。ただ、車が大きくなると、車幅や右左折でまた苦労します。大型の研修の流れは、上で紹介した大型の記事にまとめています。
まとめ:2tに慣れる第一歩は、車の大きさを数字で知ること
今回は、2tトラックの運転の難しさと、私の慣れ方をまとめました。
要点は、下記のとおりです。
- 最初に難しかったのは、車幅・左折・狭い道のすれ違い。どれも車の大きさがつかめていないことが原因
- 2tは幅は乗用車に近いが、長さ(内輪差)と高さが違う
- 車検証で全長・高さ・車幅を確かめて、頭に入れてイメージする
- 車幅は左のミラーで白線や縁石との間を見る
- 左折は左のミラーを見て、ゆっくり。すれ違いは先に止まって相手に行ってもらう
- 乗る前に、免許・1人か2人か・横乗りの有無を確かめる
最初は誰でも、車の大きさがつかめません。自分の車の数字を知るところから始めてみてください。
2tの仕事を探すなら、車の大きさや経験の条件で求人を絞ってから比べると、自分に合う会社を見つけやすくなります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
同じ現場で働いてきた人間として、役に立ちそうなことをこれからも書いていきます。
この記事の出典
- いすゞ自動車「エルフ」主要諸元表(2t積み・標準キャブ・平ボディ/2026年9月26日確認)
- 警察庁「交通の方法に関する教則」(内輪差・左折・行き違い・高さに制限のある場所の通行)
- 国土交通省 電子車検証特設サイト「自動車検査証の見本」
- 厚生労働省「トラックでの荷役作業時における安全対策が強化されます。」(テールゲートリフターの特別教育)

