建設業に入ったら受ける特別教育は?足場・フルハーネス・低圧電気・石綿を受け、いまは手配もしている私が答えます
何を受けるんだろう。お金は自分で払うのかな…。
こんなお悩みに答えていきます。
本記事の内容
- 特別教育は、会社が受けさせるもの。費用も会社が払うのが原則
- 私が受けた4つの特別教育と、それぞれの時間
- 私は入って1年以内に、4つをeラーニングで受けた
- いまは手配する側。新しく入った人にしていること
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、物流業で10年働き、32歳で建設業へ移りました。いまは電気工事が中心の会社で、現場の管理と営業をしています。
いまの会社では、特別教育の手配も私が担当しています。
先に結論を書きます。
特別教育は、危険な作業をさせる前に、会社が受けさせる教育です。費用も、受ける時間も、会社持ちが原則です。
私は建設業に入って1年以内に、足場・フルハーネス・低圧電気・石綿の4つを、会社のお金でeラーニング(インターネットで動画を見て学ぶ講座)で受けました。
それでは、見ていきましょう。
特別教育は、会社が受けさせるもの
特別教育は、労働安全衛生法にある教育です。
危険な業務や、体に害のある業務に人をつかせるとき、会社(事業者)が、その業務についての特別の教育を行うことになっています。どの業務が対象かは、労働安全衛生規則で決められています。
特別教育は、技能講習や免許とは別の仕組みです。違いと、修了証を履歴書にどう書くかは、履歴書の資格欄の書き方の記事にまとめています。
費用と時間は、会社持ちが原則
費用と時間については、昭和47年に国(当時の労働省)が出した通達に、下記のように書かれています。
- 安全衛生教育は会社の責任で行うものなので、所定労働時間(会社で決められた働く時間)の中で行うのが原則
- 教育を受けている時間は、労働時間になる
- 法律で決められた時間を超えて行ったときは、会社が割増賃金(残業代)を払う
- 特別教育を会社の外で受けるときの講習代や旅費なども、会社が負担するもの
入社したあとに、特別教育の講習代を自分で払うように言われたら、まず会社に確かめてみてください。
私が受けた4つの特別教育と、それぞれの時間
私が受けたのは、下記の4つです。時間は、国の決まり(安全衛生特別教育規程など)にある最低の時間です。
なお、高所作業車の特別教育は、講習機関に行って受けました。こちらは別の記事にまとめています。
低圧電気
低い電圧(交流なら600ボルト以下)で、電気が来ている電線などを取り付けたり直したりする業務が対象です。
時間は、学科7時間以上、実技7時間以上です。スイッチ類(開閉器)の操作の業務だけをする人は、実技は1時間以上です。
足場
足場を組み立てたり、ばらしたり、変えたりする作業が対象です。地上や、しっかりした床の上での補助の作業は、対象から外れています。
時間は、学科6時間以上です。実技はありません。
フルハーネス
高さ2m以上の、作業床(足を置いて作業する床)を設けるのが難しい場所で、フルハーネス型の墜落制止用器具(落ちたときに体を止める器具)を使って行う作業が対象です。
時間は、学科4.5時間以上と、装着のしかたなどの実技1.5時間以上です。
石綿
石綿(アスベスト)が使われている建物などを解体する作業などが対象です。
時間は、学科4.5時間以上です。実技はありません。
私は入って1年以内に、eラーニングで受けた
4つとも、SATという会社のeラーニングの講座で受けました。費用は会社が払いました。
仕事の時間の中で、会社のパソコンや自分のスマホで見ていました。
使い勝手が良かったところ
使ってみて、イマイチだと感じたところはありません。使い勝手が良かったのは、下記の5つです。
- 好きな時間に見られる
- スマホで見られる
- 途中で止めて、続きから見られる
- 講習の会場に行かなくていい
- 修了証がすぐ出た
4つのうち、特に大変だと感じたものはありませんでした。
SATの講座ページの表示では、足場8,800円、フルハーネス10,780円、低圧電気9,900円、石綿8,800円です(いずれも税込・2026年10月19日確認)。
実技は、会社で経験のある人のもとで受けた
低圧電気とフルハーネスには、実技があります。
学科をeラーニングで終えたあと、実技は会社で、経験のある人のもとで受けました。eラーニングだけで、全部が終わるわけではありません。
フルハーネスの特別教育をWebで受けるときの、実技の受け方と会場との選び方は、フルハーネスの特別教育の記事にまとめています。
会社で手配を任された人や、一人親方(自分で仕事を請けている職人)は、受け方の1つとして、eラーニングの講座も比べてみてください。
\どの特別教育がある?/
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※講座の中身と値段は、申し込む前にSATのページで確かめてください。
いまは手配する側。新しく入った人にしていること
いまの会社では、特別教育の手配を私が担当しています。新しく入った人には、下記のようにしています。
- 受けてもらうことが多いのは、低圧電気
- 受けてもらうのは、その作業をする前まで
- 受け方は、eラーニングか、講習機関
- 実技は、会社の経験のある人がみる
会社は、特別教育を行ったら、受けた人や科目などの記録を作って、3年間残しておくことになっています。
特別教育について、新しく入った人から聞かれることは特にありません。気になることがあれば、手配している人に聞いてみてください。
前の会社で受けてきた人は、受け直してもらっていない
前の会社で特別教育を受けてきた人には、修了証を見て、受け直してもらっていません。
私自身も、物流から建設業に移ったとき、前の会社で受けた特別教育を受け直したことはありません。
ただ、これは私の会社のやり方です。決まりでは、十分な知識と技能があると認められる人は、その科目を省略できることになっています。省略するかどうかを決めるのは、会社です。
修了証は、次の会社で見せることがあります。捨てずに取っておきましょう。なくしたときの問い合わせ先は、先ほどの履歴書の記事にまとめています。
よくある質問
Q. 応募する前に、自分で特別教育を受けておいたほうがいいですか?
A. 特別教育は、会社が受けさせるものです。応募する前に、自分で受けておく必要はありません。同じ考え方を、テールゲートリフターの特別教育の記事にも書いています。
Q. 未経験でも、建設業に入れますか?
A. 入れる会社はあります。未経験で入るときのことは、施工管理に未経験・資格なしで入れるかの記事にまとめています。
まとめ:特別教育は、会社が受けさせるもの
要点は、下記のとおりです。
- 特別教育は、危険な作業をさせる前に、会社が受けさせる教育
- 費用も、受ける時間も、会社持ちが原則
- 私は入って1年以内に、足場・フルハーネス・低圧電気・石綿の4つを、eラーニングで受けた
- 実技のある低圧電気とフルハーネスは、会社で経験のある人のもとで受けた
- 前の会社で受けてきた人には、私の会社では修了証を見て、受け直してもらっていない
これから建設業に入る人に、伝えたいことがあります。
建設業専門の転職エージェントに、相談しながら探す方法もあります。
\未経験から入れる求人は?/
※登録と面談は無料です。面談で希望を伝え、求人の提案を受ける流れです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
同じ現場で働いてきた人間として、役に立ちそうなことをこれからも書いていきます。
この記事の出典
- e-Gov法令検索「労働安全衛生法」第59条(2026年10月19日確認)
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」第36条・第37条・第38条(2026年10月19日確認)
- e-Gov法令検索「石綿障害予防規則」第4条・第27条(2026年10月19日確認)
- 厚生労働省 法令等データベース「安全衛生特別教育規程」(2026年10月19日確認)
- 厚生労働省 法令等データベース「石綿使用建築物等解体等業務特別教育規程」(2026年10月19日確認)
- 厚生労働省 法令等データベース「労働安全衛生法および同法施行令の施行について」(昭和47年9月18日 基発第602号)(2026年10月19日確認)
- SAT「足場の組立等特別教育」・「フルハーネス型墜落制止用器具特別教育」・「低圧電気取扱者特別教育」・「石綿(アスベスト)取扱作業従事者特別教育」(2026年10月19日確認)

