工場と倉庫、どっちがいい?両方でフォークリフトに乗った私が感じた違い
どっちも荷物を運ぶ仕事に見えるけど、実際は何が違うんだろう。
こんなお悩みに答えていきます。
本記事の内容
- 派遣の日給で比べると、差は1日56円
- 私がいた工場の仕事
- 工場のほうが大変だったこと2つ
- 工場には派遣で働く人もいる
- どっちがいい?選ぶ前に確かめたい3つ
- よくある質問
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、物流業で10年働き、32歳で建設業へ移りました。
倉庫の仕事をしていたころ、工場の敷地の中にある倉庫でも、フォークリフトに乗って作業していました。
給料や働く人の数字は、厚生労働省の公表資料で確かめました。
先に結論を書きます。
工場と倉庫のどっちがいいかは、人それぞれです。
ただ、私自身は、工場のほうが楽だと感じたことはありませんでした。
仕事を選ぶときに比べたいところを、先に並べておきます。
- 仕事の中身:私が工場でしていたのは、敷地の中の倉庫でフォークリフトに乗る仕事です。製造ラインの作業はしていません
- 作業のペース:工場はラインに合わせて動きます。止められないぶん、時間に追われました
- 暑さ・寒さ・音:私がいた工場では、倉庫よりこたえました
- 勤務時間:夜も動いている工場と、日中だけの工場があります
- 給料:派遣の賃金の統計では、工場と運搬(倉庫のほか配達なども入る)の差は1日56円で、ほぼ同じです
給料よりも、働く場所の環境と、作業のペースで選ぶほうが、あとで「こんなはずじゃなかった」となりにくいと考えています。
いまの悩みがはっきりしている人は、こちらも近いです。
- 倉庫の仕事が体にきつくて、楽な仕事を探している人は、先に倉庫作業を辞めたいときの判断基準を
- どこに相談するかを決めたい人は、倉庫・工場で働き方を変えたいときの相談先を
それでは、見ていきましょう。
派遣の日給で比べると、差は1日56円
まずは、お金の話からです。
厚生労働省の「労働者派遣事業報告書」の集計には、派遣で働く人の1日(8時間)あたりの賃金が、職業ごとに出ています。
| 職業の区分 | 1日(8時間)あたりの賃金 |
|---|---|
| 製品製造・加工処理の仕事(工場) | 11,406円 |
| 運搬の仕事(倉庫など) | 11,350円 |
| 差 | 56円 |
※令和6年度の平均です。派遣で働く人の賃金で、正社員の給料ではありません。「運搬の仕事」には、倉庫のほかに配達などの仕事も入っています。
1日あたり56円の差なので、ほぼ同じと言っていい金額です。
もちろん、実際の給料は会社や地域、夜勤の有無で変わります。
それでも、「工場のほうが稼げる」「倉庫のほうが稼げる」とは、この数字からは言えません。
だからこそ、お金以外のところで、自分に合うほうを選ぶことが大事になります。
私がいた工場の仕事
工場の敷地の中の倉庫で、フォークリフトに乗っていた
私が工場で作業していたのは、倉庫の仕事をしていたころです。
消耗品を作る工場の敷地の中に倉庫があり、そこでフォークリフトに乗っていました。
フォークリフトでやっていたのは、この2つです。
- できた製品を、トラックに積む
- 工場の中の倉庫で、製品を棚に入れる
製造ラインの前に立って、ものを作る作業をしていたわけではありません。工場の中で、物流の仕事をしていた立場からの話として読んでください。
フォークリフトの資格は、倉庫でも工場でもそのまま使えます。資格が使える範囲は、こちらにまとめています。
工場のほうが大変だったこと2つ
倉庫と比べて、工場のほうが大変だったのは、次の2つです。
- ラインを止められないので、時間に追われる
- 暑い・寒い・うるさい
ラインを止められないので、時間に追われる
工場では、製造ラインが動いています。
ラインは、簡単には止められません。
自分のペースより、ラインのペースに合わせて動く仕事だと考えておくと、入ってからのズレが小さくなります。
暑い・寒い・うるさい
もう1つは、場所の環境です。
私がいた工場では、暑さ・寒さ・音が、倉庫よりもこたえました。
暑さについては、数字にも表れています。厚生労働省の資料では、2025年に職場で熱中症になった人(休業4日以上と死亡)1,803人のうち、製造業が365人で、業種別でいちばん多い数字でした。
2021年から2025年の5年間で見ても、製造業は1,063人で最も多くなっています。
2025年には労働安全衛生規則が改正され、熱中症のおそれがある作業では、報告の体制や手順を事業者が整えることが義務になりました。
工場の求人を見るときは、空調や暑さ対策がどうなっているかを、面接や見学で聞いておくと安心です。
工場には派遣で働く人もいる
私がいた工場は、正社員が多かった
工場の仕事では、派遣で働く人は珍しくありません。
工場の仕事をする派遣の人は、約43万人
厚生労働省の集計では、2025年6月1日時点で、派遣で働く人は約201万人でした。
そのうち、工場の製造の仕事をしている派遣の人は約43万人です。派遣で働く人の、およそ5人に1人にあたります。
同じ工場の求人でも、派遣・正社員・契約社員が混ざっています。
応募する前に、雇用の形と、契約の期間を必ず確かめてください。
正社員になれるかどうかの分かれ目は、こちらにまとめています。
工場の派遣の求人を探すなら、派遣の求人サイト「ジョブリンク」も見てみてください。キーワード欄に「工場」と入れると、工場の求人を探せます。交替制かどうかは、求人ごとの勤務時間の欄で確かめてください。
どっちがいい?選ぶ前に確かめたい3つ
どちらが上ということはありません。だからこそ、応募する前に、次の3つを確かめておくことをおすすめします。
| 確かめること | 聞き方の例 |
|---|---|
| 作業のペース | 「ラインの動きに合わせて動く仕事ですか?」 |
| 暑さ・寒さ・音 | 「夏と冬、作業場の空調や暑さ対策はどうなっていますか?」 |
| 雇用の形 | 「派遣・契約社員・正社員のどれですか?契約の期間は?」 |
作業のペース
ラインに合わせて動くのが苦にならない人と、自分のペースで段取りを組みたい人とでは、向いている職場が変わります。
暑さ・寒さ・音
暑さや音の感じ方は、人によって違います。見学ができるなら、実際の作業場を見てから決めるのがいちばんです。
雇用の形
同じ仕事内容でも、派遣と正社員では、続けられる期間や手当が変わります。
ピッキングのきつさと、間違えやすい品物については、こちらにまとめています。
よくある質問
Q. 倉庫の経験は、工場で活かせますか?
A. フォークリフトの資格は、工場でもそのまま使えます。製品をトラックに積む、棚に入れるといった物流の仕事は、工場の中にもあります。
リーチ式とカウンター式の違いは、こちらにまとめています。
Q. 工場の仕事は、夜勤がありますか?
A. 工場によって違います。交替で夜も動いている工場もあれば、日中だけの工場もあります。求人票の勤務時間と、交替の有無を確かめてください。
夜の勤務がつらいと感じている人は、こちらも読んでみてください。
Q. 工場と倉庫、給料が高いのはどっちですか?
A. 派遣の賃金の統計では、工場と運搬(倉庫のほか配達なども入る)の差は1日56円で、ほぼ同じです。実際の給料は、会社・地域・夜勤の有無で変わるので、求人票の金額で比べてください。
まとめ:派遣の日給はほぼ同じ。環境と作業のペースで選ぶ
今回は、工場と倉庫のどっちがいいかを、私の体験と厚生労働省の数字でまとめました。
要点は、下記のとおりです。
- 派遣の日給は、工場11,406円・倉庫などの運搬11,350円で、差は56円
- 私が工場のほうが大変だと感じたのは、ラインを止められず時間に追われることと、暑さ・寒さ・音
- 2025年に熱中症になった人は、製造業が業種別で最多
- 工場の製造の仕事をしている派遣の人は約43万人。応募前に雇用の形を確かめる
- どっちがいいかは人それぞれ。作業のペース・暑さ寒さ・雇用の形を確かめてから選ぶ
倉庫にこだわらずに探すなら、工場の募集も並べておくと、比べやすくなります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
同じ現場で働いてきた人間として、役に立ちそうなことをこれからも書いていきます。
この記事の出典
- 厚生労働省「令和6年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」(表7 派遣労働者の賃金・8時間換算/2026年9月25日確認)
- 厚生労働省「労働者派遣事業の令和7年6月1日現在の状況(速報)」(派遣労働者数・製造業務に従事した派遣労働者数/2026年9月25日確認)
- 厚生労働省「2025年(令和7年)職場における熱中症による死傷災害の発生状況(確定値)」(業種別の死傷者数・労働安全衛生規則の改正/2026年9月25日確認)

