フルハーネスの特別教育はWebで受けられる?学科はWeb、実技は対面|手配している私が、会場とWebの選び方を答えます
会場に行く時間がないけど、Webで済ませていいのかな。実技はどうするんだろう…。
こんなお悩みに答えていきます。
本記事の内容
- Webで受けられるのは学科だけ。実技は対面
- 実技で私がしたこと
- 会場とWeb、手配している私の選び方
- Webで受けるなら、実技をどこで受けるかを先に確かめる
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、物流業で10年働き、32歳で建設業へ移りました。いまは電気工事が中心の会社で、現場の管理と営業をしています。
いまの会社では、特別教育の手配も私が担当しています。
先に結論を書きます。
フルハーネスの特別教育は、学科ならWebで受けられます。ただし、実技は講師と同じ場所で、対面で行う決まりです。Webの講座だけでは終わりません。
私の会社では、講習機関が空いていれば、講習機関で受けてもらっています。空いていないときは、学科をWebで受けてもらい、実技は会社で行っています。
それでは、見ていきましょう。
Webで受けられるのは学科だけ。実技は対面
フルハーネスの特別教育は、高さ2m以上の、作業床(足を置いて作業する床)を設けるのが難しい場所で、フルハーネス型の墜落制止用器具(落ちたときに体を止める器具)を使って行う作業が対象です。
学科と実技の決まりは、下記の2つです。
- 学科は、条件を満たせばWebで受けられる
- 実技は1.5時間以上。講師と同じ場所で対面
1つずつ見ていきます。
学科は、条件を満たせばWebで受けられる
決められた条件を満たした講座なら、学科はWebで受けてもかまいません。
厚生労働省は、インターネットで動画を見て学ぶ講座(eラーニング)で特別教育を行うときの考え方を、通知で出しています。いまの版は、2026年9月2日に改正されたものです。
通知では、eラーニングで行うときも、下記を満たすことになっています。
- 決められた科目と時間を満たしている
- 講師や、動画を作る人・監修する人に、十分な知識や経験がある
- 受けた人が本当に受けたことを確かめている
- 質問を受け付けて、答える体制がある
Webの講座を選ぶときは、この4つに沿った講座かを、講座のページで確かめておくと安心です。
学科の時間は、国の決まり(安全衛生特別教育規程)で、合わせて4.5時間以上です。
実技は1.5時間以上。講師と同じ場所で対面
意外かもしれませんが、実技はWebでは受けられません。
通知では、特別教育の実技は、講師と同じ場所で、対面で行うことになっています。
実技の時間は、1.5時間以上です。国の決まりでは、実技でやることは下記のとおりです。
- フルハーネスの装着の方法
- ランヤード(フルハーネスと取付け設備をつなぐロープやベルト)を取り付ける方法
- 落ちる事故を防ぐための対策
- 点検と整備の方法
Webの講座に実技の参考動画が付いていても、動画を見るだけでは実技の代わりになりません。
実技で私がしたこと
私は、実技を会社で受けました。そのときにしたのは、下記の3つです。
- 付け方
- ぶら下がり
- 点検方法
付け方と点検方法は、国の決まりにある実技の範囲にも入っています。
私が受けたときの学科の受け方は、建設業に入ったら受ける特別教育の記事に書いています。
会場とWeb、手配している私の選び方
いまの会社では、新しく入った人に、フルハーネスの特別教育を受けてもらうことがあります。
結論、私の会社では講習機関を先にしています。
理由は、下記の2つです。
- 実技まで一度に終わるから
- 会社で実技をみる人の手間がかからないから
講習機関が空いていないときは、学科をWebで受けてもらい、実技は会社で行っています。
まとめると、私の会社の選び方は、下記のとおりです。
- 実技まで一度に終わらせたい → 会場の講習
- 講習機関が空いていない → 学科はWeb、実技は会社で
Webの講座を選ぶときは、実技をどこで受けるかを先に確かめておくと、決めやすくなります。
Webで受けるなら、実技をどこで受けるかを先に確かめる
Webの講座でも、実技の受け方は講座によって違います。下記の2つがあります。
- 会社で実技を行う(SATの講座はこの形)
- 講座を開いている団体の、対面の実技に参加する
団体の対面の実技に参加する形は、開催日と場所が限られることがあります。申し込む前に、通える日と場所があるかを確かめてください。
会社で実技を行うなら、確かめる3つ
会社で実技を行う講座を選ぶなら、確かめておきたいのは、下記の3つです。
- 実技をみる、経験のある人がいるか
- フルハーネスなどの器具があるか
- 実技を行う場所があるか
3つとも用意できるなら、学科をWebで受け、実技を会社で行う形にできます。
1つでも難しいなら、会場の講習か、団体の対面の実技に参加できるWebの講座が合っています。
料金は、学科の値段だけで比べない
料金を比べるときは、学科の値段だけで決めないのがおすすめです。
SATのように会社で実技を行う講座では、講座の値段のほかに、実技をみる人の時間や、器具の用意がかかります。
例えば、2026年10月27日に確かめた値段は、下記のとおりです(いずれも税込)。
- SATのWeb講座(通常・アプリ版のみ):10,780円(Webで受けるのは学科。実技は会社で行う)
- 中小建設業特別教育協会の会場講習:10,505円(1日・計6時間。実技を含む)
この2つでは、値段に大きな差はありません。
なお、同じ協会のWeb講習(10,505円)には、協会が開く対面の実技に無料で参加する形もあります。交通費は受ける人の負担で、10月27日に見たときの開催予定は東京と大阪でした。
実技まで含めて、どれが合うかで選んでみてください。
実技をみる人・器具・場所を会社で用意できるなら、学科をWebで受ける講座も比べてみてください。
\実技を会社で用意できるなら?/
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※講座の中身と値段は、申し込む前にSATのページで確かめてください。実技は、会社で対面で行います。
一人親方は、実技をみてもらう人を先に探す
一人親方(個人で仕事を請けている職人)が、会社で実技を行う形の講座で受けるときは、実技をみてもらう経験者が必要です。
SATの案内では、個人で仕事をしている人は、取引先などの経験者に、実技の責任者になってもらう形になっています。
実技をみてもらえる人が見つからないときは、会場の講習などを選んでみてください。
よくある質問
Q. 特別教育の費用は、受ける人が払うのですか?
A. 特別教育は、会社が受けさせるものです。費用も会社が払うのが原則です。くわしくは、先ほどの建設業の特別教育の記事にまとめています。
Q. 修了証は、スマホのアプリで出るものでもいいですか?
A. 国の通知では、修了証をデジタルで出すことも想定されています。その場合は、本物だと確かめられるようにすることに気をつける、とされています。
なお、最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転技能講習のように、修了証を持ち歩く決まりがある技能講習は、デジタルでは出せません。
Q. 修了証は、履歴書にどう書けばいいですか?
A. 特別教育の修了は、履歴書の資格欄に書けます。書き方は、履歴書の資格欄の書き方の記事にまとめています。
まとめ:学科はWeb、実技は対面。決める前に実技の受け方を
要点は、下記のとおりです。
- フルハーネスの特別教育は、学科ならWebで受けられる
- 実技は1.5時間以上で、講師と同じ場所で対面で行う
- 私の会社では、講習機関が空いていれば講習機関。空いていないときは、学科はWeb、実技は会社で
- Webの講座を選ぶなら、実技を会社で行うか、団体の対面の実技に参加するかを先に確かめる
高い場所の作業では、高所作業車を使う現場もあります。高所作業車の資格は、別の記事にまとめています。
実技をどこで受けるかが分かれば、申し込む講座を選びやすくなります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
同じ現場で働いてきた人間として、役に立ちそうなことをこれからも書いていきます。
この記事の出典
- 厚生労働省「『インターネット等を介したeラーニング等により行われる労働安全衛生法に基づく安全衛生教育等の実施について』の改正について」(令和8年9月2日)(2026年10月27日確認)
- 厚生労働省 法令等データベース「安全衛生特別教育規程」第24条(2026年10月27日確認)
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」第36条(2026年10月27日確認)
- SAT「フルハーネス型墜落制止用器具特別教育」(2026年10月27日確認)
- 中小建設業特別教育協会「フルハーネス型墜落制止用器具特別教育」(2026年10月27日確認)

