40代・50代から大型免許は遅い?トラック運転手の平均年齢は51.5歳でした
この歳から取っても、雇ってもらえないんじゃないか。
30万円くらいかかると聞いたけど、元が取れるのかも心配だ。
こんなお悩みに答えていきます。
本記事の内容
- トラック運転手の平均年齢は51.5歳
- 大型免許に、年齢の上限はない
- 40代・50代でつまずくのは、年齢より視力
- 免許を会社に取らせてもらう道もある
- 取得費用は回収できるのか
- この年齢で採ってくれる会社の探し方
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、物流業で10年働き、2018年に大型免許を取りました。現在は建設業で働いています。
先にお断りしておくと、私が大型免許を取ったのは30歳のときで、40代・50代での取得は経験していません。
なので、この記事の年齢の話は、厚生労働省と業界団体の資料の数字で書きます。
「この歳からでは遅いのでは」と感じて、手が止まってしまいますよね。
先に結論を書きます。
トラック運転手の平均年齢は51.5歳です。 40代・50代は遅いどころか、この仕事でいちばん人数の多い年代でした。
それでは、見ていきましょう。
トラック運転手の平均年齢は51.5歳
結論、40代・50代は、この仕事では「遅い」年代ではありません。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、トラック運転手の平均年齢は51.5歳です。
全日本トラック協会の資料で年代ごとの内わけを見ると、もっとはっきりします。
※スマホでは横にスクロールできます。
| 年代 | 働いている人の割合 |
|---|---|
| 10代 | 0.5% |
| 20代 | 9.6% |
| 30代 | 14.1% |
| 40代 | 25.3% |
| 50代 | 31.3% |
| 60代以上 | 19.7% |
いちばん多いのは50代で、次が40代です。この2つを合わせると、全体の半分を超えます(25.3%+31.3%)。
資料には、50歳以上が初めて50%を超えて51.0%になったとも書かれています。40歳未満は24.2%しかいません。
有効求人倍率は2.94倍
人が足りているかどうかも、数字で出ています。
トラック運転手の有効求人倍率は2.94倍です(令和7年度)。
これは、求人の数が、仕事を探している人より多い状態だという意味です。
※この倍率は、ハローワークに出された求人の統計です。民間の求人サイトの募集は含まれていません。
※求人が多いことと、採用されることは別です。採用されやすさを保証する数字ではありません。
※この数字は、「トラックドライバー」に対応する職業分類の統計です。会社や運ぶ荷物で変わるので、目安として見てください。
ただ、ここで気をつけたいことが1つあります。
この数字が示しているのは「いま働いている人の年齢」であって、「採用された人の年齢」ではありません。
40代・50代の人がたくさん働いているのは確かです。ただ、その全員がその年齢で入ったわけではなく、若いころから続けている人も含まれます。
「年齢だけで門前払いされる仕事ではなさそうだ」という材料として見てください。
大型免許に、年齢の上限はない
次に、そもそも取れるのかを確かめます。
大型免許の条件は、下限だけが決まっていて、上限はありません。
- 満21歳以上(特例教習を受ければ19歳から)
- 普通免許などを持っていた期間が通算3年以上(特例教習を受ければ1年から)
- 視力は、片眼0.5以上・両眼0.8以上
- 深視力(奥行きを見分ける力)の検査がある
「何歳まで」という決まりは、法律にはありません。
教習所の側も同じでした。静岡で大型・中型の合宿をしている遠鉄自動車学校グループのサイトとよくある質問を見ましたが、上限年齢についての記載はありませんでした(書かれていたのは「17歳でも入校できますか」という下の年齢の話だけです)。
受けられる条件は、こちらで詳しく書いています。
40代・50代でつまずくのは、年齢より視力
年齢の条件がない代わりに、年齢が上がるほど引っかかりやすくなるのが視力です。
とくに深視力は、3回測った平均の誤差が20mm以内でなければ通りません。普通の視力検査とは別の検査です。
ここは40代・50代の方がいちばん不安になるところだと思います。深視力の中身と、通らなかったときにどうするかは、更新の記事にまとめています。
免許を会社に取らせてもらう道もある
自分で30万円を出す前に、知っておいてほしいことがあります。
job tagには、こう書かれています。
採用時に免許を持っていなくても、入社後に準中型、中型、大型免許を取得することで活躍できる
同じページに、「人材確保の観点から、免許取得を積極的に支援する企業が増えている」ともあります。
つまり、先に免許を取ってから応募する道と、免許なしで入って会社に取らせてもらう道の、2つがあるということです。
会社が費用を出す制度については、こちらにまとめています。
自分で取るなら、取り方を決める
自分で取ると決めた場合、大きく合宿と通学の2つです。
合宿は、短い期間でまとめて取れます。仕事を辞めてから動く人や、まとまった休みが取れる人に向いています。
通学は、いまの仕事を続けながら通えます。合宿と通学の比べ方は、こちらで詳しく書いています。
取得費用は回収できるのか
ここが、40代・50代でいちばん大事なところだと思います。
若い人と違って、働ける年数が短いぶん、回収にかけられる時間も短いからです。
戻ってくるお金がある
まず、費用そのものを減らせる制度があります。
教育訓練給付金を使うと、条件に当てはまれば受講料の一部が戻ってきます。
そのうえで、厳しい数字も見ておく
戻ってくるお金の話だけでは、判断できないと思います。
job tagによると、トラック運転手の年収は507.2万円、月の労働時間は175時間です(令和7年賃金構造基本統計調査)。ハローワークの求人賃金は月29.5万円でした(令和7年度)。
※これらも「トラックドライバー」に対応する職業分類の統計で、その仕事だけの数字とは限りません。
ただし、全日本トラック協会の資料で全産業の平均と比べると、こうなります。
- 年間の所得額は、大型トラック運転者で全産業平均より約4%低い
- 年間の労働時間は、大型トラック運転者で全産業平均より408時間(月34時間)長い
給料が少し低くて、働く時間が月に34時間長い。 これが、業界全体をならした数字です。
平均の給料のうち、月によって変わる分がどのくらいあるかは、大型の場合を大型トラックの給料の記事にまとめています。
30万円前後を出して免許を取るかどうかは、この数字を見たうえで決めてください。
この年齢で採ってくれる会社の探し方
最後に、求人の見方です。
job tagによると、トラック運転手は入職前の実務経験が「特に必要ない」と答えた人が37.5%、学歴は高卒が68.8%でした。
経験や学歴より、免許と体調が見られる仕事だと分かります。
※これは、この仕事に就いている人が「必要だった」と感じた割合の調査です。会社が求める条件とは別のものです。
求人では、下記を先に確かめてください。
- 年齢の条件が書かれているか
- 未経験可か、経験者のみか
- 免許取得を支援する制度があるか
- 1日の拘束時間と、夜勤があるか
未経験で採用されるときに何を見られるかは、こちらに書いています。
よくある質問
大型免許は何歳まで取れますか?
上限はありません。
法律で決まっているのは「満21歳以上」「運転していた期間が通算3年以上」という下の条件だけです。教習所のサイトにも、上限年齢の記載はありませんでした。
ただし、視力と深視力の基準は年齢に関係なく同じです。心配なら、申し込む前に教習所へ確認してください。
50代・未経験でも採用されますか?
採用されるかどうかは、会社と、そのときの求人によります。ここで「採用されます」とは書けません。
分かっているのは、この仕事で働いている人の半分が50歳以上で、求人の数が仕事を探している人より多い状態だということです。年齢だけで門前払いされる仕事ではなさそうだ、という材料として見てください。
体力的にきついのではないですか?
運ぶ荷物によって大きく変わります。
手で積み下ろしをする仕事と、パレット(荷物をのせる台)とフォークリフトを使う仕事では、体への負担がまったく違います。求人を見るときに、手積み・手下ろしかどうかを必ず確かめてください。
まとめ|平均年齢51.5歳。遅くはないが、条件は正直に見る
今回は、40代・50代から大型免許を取るのは遅いのかを、公的なデータで確かめました。
要点は、下記のとおりです。
- トラック運転手の平均年齢は51.5歳。いちばん多いのは50代、次が40代
- 50歳以上が初めて50%を超えて51.0%。40歳未満は24.2%
- 大型免許に年齢の上限はない。決まっているのは下の条件だけ
- つまずきやすいのは年齢より深視力
- 会社に取らせてもらう道もある(入社後に取得して活躍できる、と国の資料にも記載)
- ただし賃金は全産業平均より約4%低く、労働時間は月34時間長い
年齢を理由に諦める必要はない、というのがデータの答えです。
そのうえで、賃金と労働時間は正直に見てください。 働ける年数が短いぶん、条件の確認は若い人より大事になります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
大型免許は、私も働きはじめてから取りました。迷っているなら、まず受けられるかどうかだけでも確かめてみてください。
同じ現場で働いてきた人間として、役に立ちそうなことをこれからも書いていきます。
この記事の出典
- 全日本トラック協会「日本のトラック輸送産業 現状と課題2025」(2026年9月20日確認)
- 厚生労働省 job tag「トラックドライバー」(2026年9月20日確認)
- 遠鉄自動車学校グループ 大型・中型免許合宿(2026年9月20日確認)

