建設業の営業に未経験で入れる?物流で倉庫の営業をしていた私が感じた「同じところ」と「違うところ」
でも建設のことは何も知らないし、図面も読めない。
そもそも、建設業の営業って何をしているんだろう。
こんなお悩みに答えていきます。
本記事の内容
- 私が物流と建設業でしてきた営業
- 仕事を取ってから、工事が始まるまでの流れ
- 物流の営業と「同じ」だったのは、仲良くなるまでの関係づくり
- いちばん違ったのは、金額の大きさ
- 未経験で建設業の営業に入る前に、確かめたい4つ
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、物流業で10年働き、32歳で建設業へ移りました。
物流では、倉庫の空きスペースの営業をしていました。
いまは電気工事が中心の会社で、元請けの会社から工事の仕事を受ける営業をしています。
法律の決まりは、建設業法の条文で確認して書いています。
建設業のことを何も知らないのに営業なんてできるのか、不安になりますよね。
結論から言うと、物流の営業と同じだったのは「仲良くなるまでの関係づくり」でした。
ただし、扱う金額は大きく違います。そして、図面は読めたほうがいいです。
それでは、見ていきましょう。
私が物流と建設業でしてきた営業
まず、私がどんな営業をしてきたかを書いておきます。
- 物流では、倉庫の空きスペースを営業していた
- 建設業では、元請けの会社から声がかかる
- 営業だけでなく、現場の仕事もしている
1つずつ説明していきますね。
物流では、倉庫の空きスペースを営業していた
物流で私が営業をしていたのは、倉庫業の会社にいたときです。
売っていたのは、倉庫の空いているスペースでした。
運送業の会社にいたときは、ドライバーだけをしていて、営業はしていません。
同じ物流でも、営業がある会社とない会社があるということです。
建設業では、元請けの会社から声がかかる
いまの会社は、電気工事が中心の会社です。
お客さんは個人ではなく、元請けの会社です。
元請けとは、工事を注文した人から直接工事を引き受ける会社のことです。その元請けから、工事の一部を私たちの会社が引き受けます。
仕事がいちばん多く来るのは、元請けの会社からの「お声がけ」です。
営業だけでなく、現場の仕事もしている
私はもともと、営業として入る予定でした。
いまは営業だけでなく、事務や現場の仕事も担当しています。
建設業に入ってからの1日の流れや、入ってから苦労したことは、こちらの記事に書いています。
仕事を取ってから、工事が始まるまでの流れ
私の会社では、声がかかってから工事が始まるまで、次の順番で進みます。
- 話を聞く
- 現地を見る
- 見積もりを作る
- 金額を調整する
- 受注する
- 職人さんを手配する
- 工事が始まる(着工)
この中から、未経験の人が知っておきたい3つを説明します。
見積もりは、営業の私が作る
結論、私の会社では見積もりは営業の私が作ります。
建設業法の第20条には、見積書の中身についての決まりがあります。
見積書には、材料費・労務費(職人さんの人件費)などの内訳と、工程ごとに必要な日数を書くよう努めることになっています。
つまり、見積もりは「全部でいくら」だけでは終わりません。何にいくらかかるかを、1つずつ積み上げて作ります。
見積もりを誰が作るかは、会社によって違います。応募するときに確かめておくと安心です。
金額が決まったら、書面で契約する
建設工事の契約は、工事の内容・代金・工事の期間などを書面にして、お互いに渡すことが建設業法で決まっています(第19条)。
口約束で始める仕事ではない、ということです。
受注したら、職人さんを手配する
私の会社では、受注のあとに工事をしてくれる職人さんを手配して、工事が始まります。
受注したら終わりではなく、工事が始まるところまで流れがつながっています。
工事が始まってから現場をまとめるのは、施工管理の仕事です。施工管理の資格の話は、こちらにまとめています。
物流の営業と「同じ」だったのは、仲良くなるまでの関係づくり
物流と建設業で、営業をしてみて同じだと感じたことです。
- 仲良くなるまでの関係づくり
- 相手と話して、望みをくみ取ること
意外かもしれませんが、売る物が変わっても、ここは変わりませんでした。
仲良くなるまでの関係づくり
倉庫のスペースでも、工事でも、相手と仲良くなるまでが営業の大事なところでした。
建設業の営業では、仕事は元請けからの声かけで始まることがいちばん多いです。
その元請けの会社と仲良くなるまでの関係づくりは、物流の営業と同じでした。
相手と話して、望みをくみ取ること
もう1つ同じだったのは、コミュニケーションです。
物流でも建設業でも、相手と話して、相手の望みをくみ取ることが大事でした。
物流の仕事で身についた力が、ほかの仕事でどう役立ったかは、こちらの記事にも書いています。
いちばん違ったのは、金額の大きさ
逆に、いちばん違ったのは扱う金額の大きさです。
- 1件の仕事の金額が大きい
- 営業の仕事で困ったことは、特になかった
順番に書いていきます。
1件の仕事の金額が大きい
倉庫のスペースの営業と比べると、工事の仕事は1件ごとの金額が大きいです。
前の章で書いたとおり、その金額を、見積もりの内訳で1つずつ積み上げて、書面で契約します。
営業の仕事で困ったことは、特になかった
建設業の営業に入ってから、営業の仕事そのもので困ったことは特にありませんでした。
一方で、建設業の用語や図面は、入ってからゼロから覚えました。
未経験から建設業に入るときの全体の話は、こちらにまとめています。
未経験で建設業の営業に入る前に、確かめたい4つ
「建設業の営業」と一口に言っても、会社によって中身はかなり違います。
- 誰に売る営業か(個人か、会社か)
- 見積もりは誰が作るか
- 現場の仕事も担当するか
- ノルマはあるか
求人票と面接で、この4つを確かめておくと、入ってから「思っていたのと違う」を減らせます。
誰に売る営業か(個人か、会社か)
ここでよく聞かれるのが、「建設業の営業は、家を売る営業と同じか」です。
答えは、同じではありません。
厚生労働省の職業情報サイト(job tag)には、「住宅・不動産営業」という職業が載っています。
住宅や土地を買いたい・売りたい・借りたいお客さん(個人)に向き合い、取引をまとめる仕事として紹介されています。
私の営業は、お客さんが元請けの会社です。同じ「建設業の営業」でも、相手が個人か会社かで、仕事の進め方は大きく変わります。
見積もりは誰が作るか
私の会社では、見積もりは営業の私が作ります。
会社によっては、見積もりを別の担当の人が作ることもあります。営業が見積もりを作る会社なら、材料や工事の中身を覚える必要があります。
現場の仕事も担当するか
私は営業だけでなく、現場の仕事も担当しています。
営業だけをする会社か、現場まで見る会社かで、1日の過ごし方は変わります。面接で「営業の人は現場にも出ますか」と聞いておくと安心です。
ノルマはあるか
私の会社には、ノルマ(売上の目標)はありません。
ただ、これは会社によって違います。求人票に書かれていなければ、面接で確かめてください。
図面は、読めたほうがいい
最後に、4つとは別に伝えたいことです。
建設業の営業に入るなら、図面は読めたほうがいいです。
私は入ってから覚えましたが、これから建設業の営業を考えている人には、いちばん伝えたいことの1つです。
さきほどの4つ(誰に売るか・見積もりは誰が作るか・現場も担当するか・ノルマ)は、求人票だけでは分かりにくいところです。建設業専門の転職エージェントなら、面談で会社ごとの中身を聞いたうえで、求人を紹介してもらえます。営業の求人も扱っている相談先です。
営業から入っても、会社によっては現場の管理まで同じ人が担当します。施工管理の求人も一緒に見ておくと、選べる会社の幅が広がります。
よくある質問
物流で営業をしたことがなくても、建設業の営業に入れますか?
入れるかどうかは、会社によります。
求人票の「未経験可」の文字だけで決めず、入ってから誰に教わるのか、見積もりは誰が作るのかを確かめてください。
図面が読めないと、建設業の営業は無理ですか?
無理ではありません。私も、図面は建設業に入ってから覚えました。
ただ、読めたほうがいいのは確かです。入る前に少しでも触れておくことを勧めます。
建設業の営業は、ノルマが厳しいですか?
私の会社には、ノルマはありません。
ただし会社によって違うので、面接で確かめてください。
まとめ|業種は違っても、営業という仕事は変わらない
今回は、物流の営業から建設業の営業に移った私の経験をまとめました。
- 私の建設業の営業は、お客さんが元請けの会社で、仕事は元請けからの声かけがいちばん多い
- 流れは「話を聞く→現地→見積もり→金額の調整→受注→職人さんの手配→着工」。見積もりは営業の私が作る
- 物流と同じだったのは、仲良くなるまでの関係づくりとコミュニケーション
- いちばん違ったのは、金額の大きさ
- 入る前に誰に売るか・見積もりは誰が作るか・現場も担当するか・ノルマの4つを確かめる
業種は違いますが、営業という職種は変わりません。
そして、図面は読めたほうがいいですよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
物流での営業の経験は、建設業の営業でも使えました。
同じ現場で働いてきた人間として、役に立ちそうなことをこれからも書いていきます。
この記事の出典
- 建設業法 第19条・第20条(e-Gov法令検索)(2026年9月18日確認)
- 厚生労働省 job tag「住宅・不動産営業」(2026年9月18日確認)

