電気工事の職務経歴書、どう書く?経験者の書類を読む私が「概要だけでは分からない」と感じる理由と、作った見本
「電気工事全般」と書けば、伝わるのかな…。
こんなお悩みに答えていきます。
本記事の内容
- 経験者の職務経歴書で、私が目を通しているところ
- 「概要だけ」では、何ができる人か分かりにくい
- 工事の種類・大きさ・自分の役割の書き方
- 私が作った職務経歴書の見本
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、物流業で10年働き、32歳で建設業へ移りました。いまは電気工事が中心の会社で、現場の管理と営業をしています。
採用にも関わっていて、電気工事の経験者が応募してきたときは、職務経歴書も読んでいます。 応募してくる経験者は、前も電気工事の会社で、職人として現場に出ていた人が多いです。
先に結論を書きます。
職務経歴書は、工事ごとに「どんな工事を」「どのくらいの大きさで」「自分は何をしたか」まで書きます。 「電気工事全般に従事」のような概要の1行だけでは、どんな仕事ができる人なのかが、読む側に伝わりません。
それでは、見ていきましょう。
経験者の職務経歴書で、私が目を通しているところ
経験者の職務経歴書を読むとき、私は下記の5つに目を通しています。
- 工事の種類
- 工事の大きさ
- 自分の役割
- 資格
- 年数
これは、書類を読むときに目を通しているところです。合否の決め方や、大事な順番を書いたものではありません。
ハローワークの案内でも、職務経歴書は、履歴書では書ききれない具体的なキャリアを伝えるものとされています。5つを具体的に書いておくと、読む側は、あなたがどんな現場でどんな仕事をしてきたかをつかめます。
「概要だけ」では、何ができる人か分かりにくい
これまで読んできた職務経歴書で分かりにくかったのは、概要だけで、具体的に書かれていないものでした。
たとえば、下記の2つを比べてみてください。どちらも、私が作った例です。
概要だけの書き方
- ◯◯年4月〜◯◯年3月 ◯◯電気工事株式会社 電気工事全般に従事
具体的に書いた書き方
- 戸建て住宅の新築工事で、屋内の配線・照明・コンセントを担当(工期1か月前後・2〜3名で施工)
- 飲食店の改修工事で、照明の入れ替えとコンセントの増設を担当(工期2週間前後・3名で施工)
- 3年目からは、戸建て住宅1棟分の配線を、ひとりで任されていた
上の書き方だと、住宅の工事なのか工場の工事なのか、新築なのか改修なのか、ひとりで任されていたのかが分かりません。下の書き方なら、どんな現場で、どこまでできる人なのかが伝わります。
工事の種類・大きさ・自分の役割は、こう書く
「具体的に」と言っても、何を書けばいいか迷うと思います。私が書いてあると分かりやすいと感じるのは、下記のような中身です。
| 項目 | 書いてあると分かりやすいこと | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 工事の種類 | 建物の種類/新築か改修か/作業の中身 | 戸建て住宅の新築工事で、屋内の配線・照明・コンセントを担当 |
| 工事の大きさ | 工期/一緒に入っていた人数/建物の大きさ | 工期4か月前後・4〜5名で施工・3階建ての集合住宅 |
| 自分の役割 | 見習い・職人・職長などの立場/ひとりで任されていた作業 | 職人として、1フロア分の配線をひとりで担当 |
※「書き方の例」は、私が作った例です。
改修は、すでにある建物の電気設備を、入れ替えたり増やしたりする工事です。職長は、現場で職人の作業をまとめる立場のことです。
工期や人数を覚えていないときも、数字は作らないでください。
おおよそ覚えているなら「工期1か月前後」のように幅を持たせ、まったく覚えていなければ、その項目は書かずにおきます。
数字を覚えていないときの書き方は、倉庫内作業の職務経歴書の記事でも書いています。
資格と年数
資格は、第二種電気工事士なら「第二種電気工事士 免状取得」のように、免状に書いてある名前と年月で書きます。資格の書き方は、こちらにまとめています。
年数は、会社ごとの期間に加えて、電気工事の仕事を通算で何年してきたかを書いておくと、読む側が経験の長さをすぐにつかめます。
私が作った職務経歴書の見本
ここまでの書き方で、職務経歴書の見本を作りました。会社名・工事の中身・工期・人数は、すべて架空です。
- 職務経歴:◯◯年4月〜現在 ◯◯電気工事株式会社(電気工事業)
- 電気工事の経験:通算◯年
| 期間 | 工事の種類 | 大きさ | 自分の役割 |
|---|---|---|---|
| 1〜2年目 | 戸建て住宅の新築/屋内の配線・照明・コンセント | 工期1か月前後・2〜3名 | 見習いとして、先輩の指示で配線と器具の取り付け |
| 3〜5年目 | 戸建て住宅の新築/屋内の配線・分電盤の取り付け | 工期1か月前後・2〜3名 | 職人として、1棟分の配線をひとりで担当 |
| 6年目〜 | 店舗・事務所の改修/照明の入れ替え・コンセントの増設 | 工期2週間前後・3名/3階建ての事務所ビル | 職長として、現場の作業をまとめながら、自分も配線を担当 |
※分電盤は、ブレーカーがまとまって入っている箱のことです。
- 資格:第二種電気工事士 免状取得(◯◯年◯月)
- 自己PR:住宅の新築から店舗・事務所の改修まで、屋内の配線を一通り担当してきました。3年目からは1棟分の配線をひとりで任され、6年目からは職長として現場の作業をまとめています。
自分の経験に置き換えるときは、実際にやった工事だけを書いてください。面接で聞かれて答えられないことは、書かないほうが安全です。
書き上げた職務経歴書は、転職サイトに登録しておく使い方もあります。リクナビNEXTは、住んでいる地域と「電気工事」などの言葉で求人を探せる転職サイトです。工事の種類・大きさ・自分の役割まで書いた経歴書を載せておくと、興味を持った企業から直接オファーが届くこともあります。
同じ「電気工事」の求人でも、任される工事の種類や、正社員・契約社員などの働き方は会社によって違います。応募する前に必ず確かめてください。
よくある質問
Q. 職務経歴書は、手書きとパソコンのどちらで作ればいいですか?
A. 手書きかパソコンかについての私の考えは、電気工事の志望動機の記事に書いています。
Q. 自己PRには、何を書けばいいですか?
A. 見本のように、工事の表に書いたことの中から、自分の強みを1つか2つ選んで書く形があります。表と自己PRで書いてあることがつながっていると、読む側が確かめやすくなります。
まとめ:工事ごとに「種類・大きさ・自分の役割」まで書く
要点は、下記のとおりです。
- 経験者の職務経歴書で、私が目を通しているのは、工事の種類・大きさ・自分の役割・資格・年数
- 「電気工事全般に従事」のような概要だけでは、何ができる人か分かりにくい
- 工事の種類は、建物の種類・新築か改修か・作業の中身まで書く
- 大きさは工期・人数・建物の大きさ、役割は立場と、ひとりで任されていた作業を書く
- 覚えていない数字は作らない。実際にやった工事だけを書く
電気工事の仕事を専門に扱う転職サイトもあります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
同じ現場で働いてきた人間として、役に立ちそうなことをこれからも書いていきます。
この記事の出典
- ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」(2026年10月5日確認)

