電気工事の志望動機、未経験なら何を書く?履歴書を毎回読んでいる私が「会ってみたい」と思う2つ
ネットの例文をそのまま使っても大丈夫かな。
こんなお悩みに答えていきます。
本記事の内容
- 志望動機は、採用する側がいちばん見るところの一つ
- 「会ってみたい」と思う志望動機には、2つが書いてある
- 例文を使っても、それだけで落としはしない
- 前の会社の悪口は、書かないほうが結局は得
- 未経験の志望動機の型と、作った例文3つ
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、物流業で10年働き、32歳で建設業へ移りました。いまは電気工事が中心の会社で、現場の管理と営業をしています。
採用の面接や、入ってもらうかの判断にも関わっています。応募してきた人の履歴書の志望動機は、毎回読んでいます。
先に結論を書きます。
未経験の人の志望動機は、上手な文章でなくて大丈夫です。 私が「この人に会ってみたい」と思うのは、次の2つが書いてあるときです。
- なぜ電気工事なのかが、はっきりしている
- 資格を取る予定が、「いつ・何を」まで書いてある
それでは、見ていきましょう。
志望動機は、採用する側がいちばん見るところの一つ
ハローワーク(青森労働局)が出している「履歴書の書き方」の資料では、志望動機は人事担当者が最も注目する項目の一つとされています。
厚生労働省が作った履歴書の見本でも、志望動機の欄はしっかり取られています。欄の名前は「志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなど」です。家族のことを書く欄をなくした分、志望動機と自己PRの欄が少し広くなっています。
同じ資料には、書き方の注意もあります。要点は下記のとおりです。
- 「会社の将来性」「社風に魅力を感じた」のような、どこの会社にも言える書き方は避ける
- なぜその会社を選んだか、自分のどんなところを生かせるか、どんな仕事で役に立ちたいかを、具体的に書く
経験がない人ほど、ここで「どんな人か」を見ています。
「会ってみたい」と思う志望動機には、2つが書いてある
ここからは、履歴書を毎回読んでいる私の目線で書きます。
未経験の人の志望動機で「会ってみたい」と思うのは、なぜ電気工事なのかと、資格を取る予定が書いてあるときです。
①なぜ電気工事なのかが、はっきりしている
読んでいて「理由がはっきりしているな」と感じたのは、下記のような志望動機でした。
- 家族や知り合いが電気工事をしていて、仕事を見たことがある
- 第二種電気工事士などの資格を取って、手に職をつけたい
第二種電気工事士は、家やお店の電気の配線などの工事をするのに必要な国家資格です。
家族や知り合いの仕事を見たことがある人は、電気工事を選んだきっかけが、自分の体験として書けます。 読む側も「どこで興味を持ったのか」が分かります。
「建設業に興味」「手に職」だけでは、電気工事の理由にならない
逆に、「なぜ電気工事なのか」が伝わらなかったのは、下記のような書き方です。
- 「建設業に興味がある」だけ
- 「手に職をつけたい」だけで、なぜ電気なのかがない
どちらも、大工や配管など、建設業のほかの仕事でも言える理由です。電気工事の会社に出す理由になっていません。
面白いのは、「手に職」という同じ言葉でも、伝わるときと伝わらないときがあることです。違いは、電気の資格の名前が入っているかです。
- 伝わりにくい:「手に職をつけたいと思い、応募しました」
- 伝わる:「第二種電気工事士を取って、手に職をつけたいと思い、応募しました」
「手に職」に、電気の資格の名前を足すだけで、電気工事を選んだ理由になります。
②資格を取る予定を「いつ・何を」まで書く
もう1つは、資格を取る予定です。私が「この人は長く続けてくれそうだ」と感じるのは、資格を取る予定が、いつ・何を、まで書いてあるときです。
資格の予定が書いてあると、入ってからのことを考えて応募してきたのが分かります。採用でいちばん大事にしているのが「資格を取る気があるか」だという話は、こちらに書いています。
第二種電気工事士の試験は1年に2回(上期・下期)あります。令和8年度は上期・下期とも申し込みが締め切られているので、これから応募する人が次に受けられるのは令和9年度の上期です。日程は、電気技術者試験センターの発表を確かめてください。
書くときは、下記のように「いつ」と「何を」を入れます。
- 何を:第二種電気工事士
- いつ:令和9年度の上期の試験を受ける
- (始めていれば)いま、学科の勉強を始めている
※勉強をまだ始めていないのに「始めている」と書くのはやめましょう。面接で聞かれたときに困ります。
勉強中や、合格したばかりの資格を、履歴書の資格欄にどう書くかは、履歴書の資格欄の書き方の記事にまとめています。
試験の内容や、私が独学で受けたときの話は、電気工事の会社に未経験で入ったときの記事にまとめています。
例文を使っても、それだけで落としはしない
「ネットの例文をそのまま使ったら、すぐにばれて落とされるのでは」と心配する人もいると思います。
正直に書くと、私は例文のような志望動機でも、気にしません。 気づくことはありますが、それだけで落とすことはありません。最後は、会って話して決めるからです。
ほかにも、私が気にしていないことがあります。
- 手書きか、パソコンで作ったか
- 履歴書の志望動機と、面接で話した内容が少し違っていたこと
ただし、これは私の場合です。見方は会社によって違います。ハローワークの資料にもあるとおり、どこにでも言える書き方は避けたほうが安心です。
私のおすすめは、例文を土台にしてもいいので、「なぜ電気工事か」と「資格の予定」の2か所だけは、自分のことに書き換えることです。この2か所が自分の言葉なら、面接で聞かれても話せます。
前の会社の悪口は、書かないほうが結局は得
前の会社を辞めた理由に、不満がある人も多いと思います。
私の考えを書くと、前の会社の悪口を言うこと自体は、だめではありません。 ただ、悪口からは、その人の人柄が見えてしまいます。
採用する側としては、悪口よりも、「この会社で働きたい」という気持ちをアピールしていただけるとうれしいです。
そのぶん、「この会社で働きたい」理由を書いてください。
辞めた理由を、悪口にならないように言い換える方法は、こちらに例文つきでまとめています。
未経験の志望動機の型と、作った例文3つ
ここまでをまとめると、未経験の人の志望動機は、下記の順に書くと組み立てやすくなります。
- ①なぜ電気工事か(きっかけ、または電気の資格を取りたい理由)
- ②前の仕事で身につけたこと(電気工事でも生かせそうなこと)
- ③資格を取る予定(いつ・何を)
- ④なぜこの会社か(どんな工事をしている会社か)
④は、求人ページや会社のホームページで、どんな建物の工事が多いかを見ておくと書けます。
下に、この型で私が作った例文を3つ載せます。実際の応募者の文ではありません。自分のことに書き換えて使ってください。
例文1:家族や知り合いが電気工事をしている人(物流から)
叔父が電気工事の仕事をしており、家の照明を付け替える作業を手伝ったことがきっかけで、電気工事に興味を持ちました。
これまで物流の倉庫で8年働き、毎日の出荷に間に合うように、作業の順番を組み立ててきました。この段取りの経験は、現場の作業でも生かせると考えています。
入社後は、令和9年度上期の第二種電気工事士の試験を受けます。現在、学科の勉強を始めています。
住宅からお店まで幅広く工事をされている貴社で、一から仕事を覚えたいと思い、応募しました。
例文2:資格をきっかけに電気工事を選んだ人(工場から)
長く続けられる仕事に就きたいと考え、第二種電気工事士を取って、手に職をつけたいと思うようになりました。
工場の製造ラインで6年働き、決められた手順を守ることと、作業前の安全確認を毎日続けてきました。
令和9年度上期の第二種電気工事士の試験を受けるつもりで、まず学科の過去問から勉強を始めています。
未経験から資格を取った先輩が多いと求人で知り、貴社なら資格を取りながら現場を覚えられると考えて応募しました。
例文3:「手に職」だけの志望動機を直した例
直す前
建設業に興味があり、手に職をつけたいと思い、応募しました。体力には自信があります。
直した後
建設業の中でも、資格があればできる仕事が広がる電気工事に興味を持ちました。第二種電気工事士を取って、手に職をつけたいと考えています。
令和9年度上期の試験を受ける予定です。体力には自信があるので、材料運びなどの作業から、一つずつ覚えていきます。
直す前の文は、大工や配管の会社に出しても同じ文になります。直した後は、電気の資格の名前と試験を受ける時期が入ったので、電気工事の会社に出す理由になっています。
※例文の年数や経験は、作ったものです。自分の経験に合わせて、必ず書き換えてください。
書く前に、電気工事の仕事の中身を知っておくと、志望動機にも書きやすくなります。入る前に確かめておきたいことは、電気工事のきつさをまとめた記事にまとめています。
志望動機の④「なぜこの会社か」を書くには、応募先がどんな工事をしているかを知る必要があります。電気・設備の仕事の求人は、専門の転職サイトでも探せます。ELECAREER(エレキャリア)には「未経験歓迎」の求人をまとめたページがあり、地域でも絞り込めます。
よくある質問
Q. 資格も経験もないので、志望動機に書けることがありません。
A. 資格を「持っている」必要はありません。取る予定を書けば大丈夫です。第二種電気工事士は受験資格がなく、誰でも受けられます。資格を取ると何が変わるかは、こちらに書いています。
Q. 面接では、履歴書と同じ志望動機を話したほうがいいですか?
A. 私は、履歴書と面接の話が少し違っていても気になりませんでした。大事なのは、「なぜ電気工事か」と「資格の予定」を、自分の言葉で話せることだと思います。
面接で聞かれることや、当日の服装は、こちらにまとめています。
Q. 前の仕事が電気と関係ない場合、前の仕事のことは書かないほうがいいですか?
A. 書いたほうがいいと思います。私は、前の仕事で何をしてきたかも見ています。段取りや安全確認など、電気工事でも生かせそうなことを1つ書いておくと、話のきっかけになります。
まとめ:未経験の志望動機は「なぜ電気工事か」と「資格の予定」の2つ
要点は、下記のとおりです。
- 志望動機は、採用する側がいちばん見るところの一つ。どこの会社にも言える書き方は避ける
- 私が「会ってみたい」と思うのは、なぜ電気工事かと、資格を取る予定(いつ・何を)が書いてあるとき
- 「建設業に興味」「手に職」だけでは、電気工事の理由にならない。電気の資格の名前を足す
- 例文を使っても、それだけで落としはしない。ただし2か所だけは自分のことに書き換える
- 前の会社の悪口は、書かないほうが結局は得
うまい文章を書こうとしなくて大丈夫です。2つの中身がそろっていれば、私なら「会って話を聞いてみたい」と思います。
まずは、応募したい会社がどんな工事をしているか、求人を並べて見てみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
志望動機は、最初から完ぺきでなくて大丈夫です。今日は、「なぜ電気工事か」を1行書いてみるところから始めてみてください。
同じ現場で働いてきた人間として、役に立ちそうなことをこれからも書いていきます。
この記事の出典
- 青森労働局「就職活動の必需品 履歴書の書き方」(1ページ「履歴書の種類」・2ページ「志望動機の書き方」/2026年10月2日確認)
- 厚生労働省 履歴書様式例(ハローワークインターネットサービス)(2026年10月2日確認)
- 一般財団法人 電気技術者試験センター「第二種電気工事士試験」(試験日程/2026年10月2日確認)

