物流から建設業に転職してわかったこと|32歳・未経験で移った現実
未経験で入れるものなのか、年収は下がるのか。
そもそも、現場でやっていけるのかが不安です。
こんなお悩みを解決していきます。
本記事の内容
この記事でお伝えする内容は、下記のとおりです。
- なぜ物流を離れ、どうやって建設業へ移ったか
- 年収は下がった。そのあと、どうなったか
- 最初は相手にされなかった
- 生活はこう変わった
いい面と、そうでない面を同じ量で書きます。
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、物流業で10年働き、32歳で建設業の現場管理へ移りました。
物流では倉庫作業、ドライバー、管理、営業を経験しています。
これから書くのは、統計ではなく私が実際に通ってきた話です。
数字が出てくる部分だけ、公的な情報で確認して出典を付けています。
先に結論を書きます。
年収は、転職した年に下がりました。元の水準に戻るまで1年かかっています。
それでも私は、移ってよかったと思っています。
そこも含めて書いたほうが役に立つと思うので、正直に書きますね。
それでは、さっそく見ていきましょう。
なぜ物流を離れ、どうやって建設業へ移ったか
まず、移るまでの話からです。
- 辞めた理由は収入ではなく、時間と体調だった
- 自分でも探しつつ、最後はエージェントの紹介で決まった
- 資格は決め手にならなかった
1つずつ書いていきます。
辞めた理由は収入ではなく、時間と体調だった
結論から言うと、私が物流を離れた理由はお金ではありません。
なぜなら、収入はむしろ上がっていたからです。
大型免許を取ってドライバーをしていたころ、収入は倉庫勤務の時期より大幅に増えていました。
ただ、当時の勤務時間は1日15〜18時間ほどでした。
夜勤も担当していて、体調が崩れていくのを自分でも感じていました。
家族と過ごす時間は、ほとんど取れていません。
収入は上がっているのに、生活は苦しくなっていく感覚がありました。
夜勤のつらさや、眠気との付き合い方は、物流の夜勤がつらい人への記事にまとめています。
自分でも探しつつ、最後はエージェントの紹介で決まった
私の場合、転職サイトを自分で見ながら、大手のエージェントにも登録していました。
リクルートエージェント・doda・マイナビ転職AGENTの3社に登録し、ハローワークにも通っています。
建設業に特化した転職サービスにも登録して、求人を見ていました。
最終的に決まったのは、リクルートエージェントで紹介された求人でした。
転職活動を始めてから決まるまでは、1か月くらいでした。
登録したエージェントとは別の数え方になりますが、建設業の会社には3社応募して、3社とも面接を受けています。
知人の紹介ではありません。特別なつてがあったわけではない、ということです。
未経験から業界を変えるとき、入口は自分で探せる範囲にもあります。
資格は決め手にならなかった
意外に思われるかもしれませんが、私が持っていた資格は転職の決め手になりませんでした。
なぜなら、建設業の現場管理で求められるものが、私の持っている資格と違ったからです。
私はフォークリフトの資格を2013年に、大型免許を2018年ごろに取っています。
それでも、面接でフォークリフトの話は出ませんでした。
建設業へ移ってから、フォークリフトを使う場面もありませんでした。
面接で何が評価されたのかは、正直なところ私にも分かりません。
ただ、持っている資格が話題にすら上がらなかったのは事実です。
ただし、入ってから資格の有無で差が出る場面はあります。
そのあたりは電気工事施工管理技士の取り方と費用に書きました。
年収は下がった。そのあと、どうなったか
ここは濁さずに書きます。
- 転職した年は、年収が下がった
- 元の水準に戻るまで1年だった
- 下がる時期があることを、先に家族へ伝えておく
順番に見ていきます。
転職した年は、年収が下がった
私の場合、転職した年の年収は下がりました。
物流で10年やってきましたが、建設業ではその業界の経験がゼロの状態から始まります。
下がった理由をはっきり説明できるわけではありませんが、事実として下がりました。
私からの提案としては、収入がいったん下がる可能性は見込んでおくことをおすすめします。
「下がらないはず」を前提に動くより、そのほうが後で慌てずに済むと思います。
元の水準に戻るまで1年だった
一方で、下がったままだったわけでもありません。
私の場合、元の水準に戻るまでにかかったのは1年です。
仕事を覚えて、任されることが増えていくと、年収は自ずと上がっていきました。
もちろん、これは私の一例です。会社や職種によって変わります。
それでも、私の場合は下がったままでは終わらなかったとお伝えしておきたいです。
なお、job tagで公的な数字も見ておきます。
建設・土木作業員に対応する統計では、有効求人倍率は9.67でした。
求人が求職者より多い状態です。
※これは建設・土木作業員という職業分類に対応した統計で、私の職種そのものの数字ではありません。
※有効求人倍率は求人と求職者の数の比であり、採用されやすさを保証する数字ではありません。
※job tagに掲載されたハローワークの求人統計で、民間の求人サイトの募集は含みません。
下がる時期があることを、先に家族へ伝えておく
ここは私の体験と、私からの提案を分けて書きます。
まず体験です。
私が家族に相談したとき、収入の話からは入りませんでした。
伝えたのは「家族と過ごす時間が欲しい」「夜勤で体調が悪くなっている」の2つです。
生活そのものの話にしたことで、家族と同じ方向を向いて考えやすくなりました。
ここからは提案です。
収入がいったん下がる可能性は、先に共有しておくことをおすすめします。
私自身は転職した年に下がっているので、ここは伝えておく価値があると思っています。
最初は相手にされなかった
ここが、この記事で一番書きたかった部分です。
- つまずきだらけだった
- 態度が変わったのは、仕事を取ってくるようになってから
- 効いたのは資格ではなく、人との関係の作り方
正直に書きます。
つまずきだらけだった
物流業界から建設業界への転職だったので、私はつまずきだらけでした。
業界が違えば、覚えることも人間関係も一からになります。
私の場合、入ってから苦労したのは次の4つでした。
- 用語
- 図面
- 段取り
- 職人さんとの関係作り
物流で10年やっていても、建設業の用語や図面は、ゼロから覚えることになりました。
そして、最初のころは相手にされませんでした。
これは書いておきたいところです。
転職の記事は「未経験でも歓迎されます」と書かれがちです。
少なくとも私の場合は、そうではない時期がありました。
入ってから施工管理として何をしたのか、「やめとけ」と言われる理由がどこまで当たっていたかは、別の記事で答え合わせしています。
態度が変わったのは、仕事を取ってくるようになってから
では、いつ変わったのか。
仕事を取ってくるようになったら、職人さんの態度がガラッと変わりました。
私は営業も担当しているので、自分で現場の仕事を持ってくることがあります。
資格を見せたからでも、前職の経歴を説明したからでもありません。
現場に仕事を持ってこられるようになったこと。それが認められた理由です。
ここから私が学んだことがあります。
私の場合、態度が変わったきっかけは、肩書きではなく成果でした。
同じことが誰にでも起きるとは言えません。会社や現場によって違うはずです。
それでも、相手にされない時期があること自体は、私は止められませんでした。
止められないなら、そこで折れずに続けられるかどうかだったと思っています。
建設業の営業で、仕事を取ってから工事が始まるまで何をしているかは、こちらにまとめています。
効いたのは資格ではなく、人との関係の作り方
結論、物流の10年でいちばん役に立ったのは、資格ではありませんでした。
なぜなら、どの業界でもコミュニケーションが必要不可欠だからです。
物流時代、私は取引先、運転手、同僚と日々やりとりをしていました。
そのなかで、相手が何を望んでいるのかを汲み取って、信頼関係を作ることを続けていました。
それが建設業でも効いたのだと思います。
10年の経験は、資格の欄ではなく、こういう形で持ち込めます。
「異業種に移ったら経験がゼロになる」と考えている方には、ここを伝えたいです。
建設業の求人に、どんな経験や資格が求められているかは、求人を並べて見ると分かってきます。
登録したからといって、すぐ動かなければいけないわけではありません。自分の経験でどのくらいの求人があるのかを知るだけでも、判断材料になります。
生活はこう変わった
年収の話だけでは、この転職の意味は伝わりません。
- 夜勤がなくなり、体調が戻った
- 現場の日は朝が早い
- 家族との会話が増えた
ここが、私が移ってよかったと思う理由です。
夜勤がなくなり、体調が戻った
結論、私にとって一番大きかった変化はここです。
夜勤ではなくなり、日中の仕事になったことで、体調が改善しました。
ドライバー時代、私は1日15〜18時間ほど働いていて、夜勤も担当していました。
そのころは体調が崩れていくのを感じていました。
日勤になってから、そこが変わったということです。
現場の日は朝が早い
一方で、楽になったとだけ書くのは正確ではありません。
私は営業も事務作業も現場作業も担当しています。
現場の日は、朝早く行くことが多くなりました。
そして現場が終わり次第、事務所へ戻って内勤の作業です。
たとえば現場の日は、次のような流れです。
- 8時半ごろ、現場に着く
- 17時ごろ、事務所へ戻る
- 内勤の作業を終わらせる
- 18時ごろ、事務所を出る
ドライバーをしていたころの1日15〜18時間と比べると、1日の時間の使い方はかなり変わりました。
現場のみを担当する作業員の方は、現場が終われば帰れます。
同じ建設業でも、担当する役割で1日の仕事の流れはまったく違います。
求人票を見るときは、現場だけの仕事なのか、事務も含む仕事なのかを確認してください。
家族との会話が増えた
結論、生活で一番変わったのは家族との時間です。
夜勤から日勤になったことで、家族との会話が増えました。
物流時代は、家族と過ごす時間がほとんど取れていませんでした。
家族の笑顔が見られるのは、やはり幸せです。
年収の話から入ると見えなくなりますが、転職で動くのは金額だけではありません。
物流から建設業への転職でよくある質問
Q. 未経験でも建設業に入れますか?
A. 私は32歳・未経験で、エージェントから紹介された求人で建設業の現場管理へ移りました。
建設・土木作業員に対応する統計では、有効求人倍率は9.67で求人が求職者より多い状態です(厚生労働省 job tag「建設・土木作業員」より)。
ただしこれは求人と求職者の数の比で、採用されやすさを保証する数字ではありません。
Q. 転職活動にはどのくらいかかりましたか?
A. 私の場合、始めてから決まるまで1か月くらいでした。建設業の会社には3社応募して、3社とも面接を受けています。決まったのは、リクルートエージェントで紹介された求人です。
Q. 年収は下がりますか?
A. 私の場合、転職した年は下がりました。元の水準に戻るまで1年です。
仕事を覚えて任されることが増えると上がっていきましたが、会社や職種によって変わります。
Q. 物流の経験は評価されますか?
A. 資格そのものより、人との関係の作り方が役に立ちました。
取引先や運転手とのやりとりで培ったものは、業界が変わっても使えます。
Q. 資格は必要ですか?
A. 私が持っていたフォークリフトと大型免許は、面接で話題に出ませんでした。
建設業へ移ってから使う場面もありません。職種によって求められる資格は変わります。
Q. 夜勤はなくなりますか?
A. 私の場合はなくなり、体調も改善しました。
ただし営業も事務も現場作業も担当しているため、現場の日は朝が早いです。役割で変わります。
Q. 家族にはどう説明しましたか?
A. 収入の話からは入らず、「家族と過ごす時間」と「体調」の2つから話しました。
そのうえで、一度収入が下がる時期があることも共有しておくことをおすすめします。
なお、倉庫での経験を職務経歴書にどう書くかは、倉庫管理の職務経歴書の書き方にまとめています。
どこに相談すればいいのか迷っている方は、こちらもあわせて読んでみてください。
もし一歩だけ動くなら
「未経験可」と書いてある求人が、実際に未経験を採る気があるのかどうかは、求人票だけでは判断しにくいものです。
いま同じ立場なら、私は建設業に特化したエージェントも使います。その会社が本当に未経験を採っているかを知っているのは、求人票ではなく、実際に人を送り込んでいる側だからです。
※建設業の仕事が決まったのは、大手の総合型のエージェントを通してです。建設業に特化したサービスにも、登録して求人を見たことがあります。登録して見た印象は、「現場経験者の転職エージェントの選び方」に書いています。
施工管理の資格がまだない人向けには、未経験やほかの業界から移る人の相談も受けている、建設業専門のエージェントもあります。
すぐ転職する気がなくても、話を聞くだけで構いません。「今の自分の経験がどう評価されるのか」を知るために相談する、という使い方もあります。
施工管理の資格や現場経験がある人は、それらを活かせる仕事を建築転職に相談する方法もあります。
まとめ|物流から建設業へ移って分かったこと
今回は、物流から建設業へ転職して分かったことを書きました。
要点は、下記のとおりです。
- 辞めた理由は収入ではなく、時間と体調だった
- 転職活動は1か月ほど。入ってから覚えたのは、用語・図面・段取り・関係作り
- 年収は転職した年に下がり、元の水準に戻るまで1年かかった
- 最初は相手にされなかった。態度が変わったのは仕事を取ってくるようになってから
- 役に立ったのは資格ではなく、相手の望みを汲み取って信頼関係を作る力
- 夜勤がなくなって体調が戻り、家族との会話が増えた
まずやることは1つです。
いま気になっている求人を1つ開いて、「現場だけの仕事か、事務も含む仕事か」を確認してみてください。
1日の仕事の流れが、具体的にイメージしやすくなります。
職種ごとの年収や求人の多さは、「建設業に未経験から転職できる?」に公的データでまとめました。
私は、年収が下がる時期も、現場で相手にされない時期も経験しました。
それでも、いまの生活のほうが自分には合っています。
仕事の中身と、収入や家族への影響を確かめたうえで、納得できる道を選んでください。
なお、統計の数値は更新されます。この記事の数字は2026年9月17日時点のものなので、応募前に最新の情報を確認してください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
いま動かなくても構いません。今日は他の業界の話を読んでみた、それで十分です。
同じ現場で働いてきた人間として、役に立ちそうなことをこれからも書いていきます。
この記事の出典
- 厚生労働省 job tag「建設・土木作業員」/令和7年度・全国(2026年9月17日確認)


