倉庫内作業の職務経歴書の書き方|ピッキング・検品の経験を伝える見本と、採用する側が見ていたところ
「倉庫内作業に従事」の1行で終わってしまう。
数字も覚えていないし、何を書けばいいのか分からない。
こんなお悩みに答えていきます。
本記事の内容
- 倉庫内作業の経験は、作業の名前だけで終わらせない
- 書く前に、やってきた作業を書き出す
- 作業ごとの書き方の見本
- 数字を覚えていなくても書けること
- 職務経歴書の見本(作業員の経験で書く場合)
- 採用する側として、書類で見ていたところ
- 面接で見ていたところ
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、物流業で10年働き、32歳で建設業の現場管理へ移りました。
倉庫では、主任になる前は作業員として働いていました。ピッキング、検品、梱包、仕分け、入荷の棚入れ、出荷の積み込み、棚卸、フォークリフト、ハンディでの入力まで、一通り全部やっています。扱っていたのは、日用品や消耗品、食品です。
主任になってからは、作業員を採用するときの面接に出たり、応募の書類を見たりする側にもいました。
先に結論を書きます。
倉庫内作業の経験は、「何の作業をしたか」に「どうやって間違いを防いだか」「どう段取りしたか」を足すと、ちゃんと伝わる経歴になります。 数字を覚えていなくても書けます。
それでは、見ていきましょう。
倉庫内作業の経験は、作業の名前だけで終わらせない
倉庫内作業の職務経歴書で、いちばん多いのが次のような書き方です。
- 倉庫内での軽作業に従事
- ピッキング、検品、梱包を担当
間違いではありません。ただ、これだけでは、どの倉庫で、どんな荷物を、どう扱ってきた人なのかが伝わりません。
倉庫の仕事は、外から見ると「運ぶだけ」「箱に詰めるだけ」に見えがちです。でも実際には、数を間違えない、置く場所を間違えない、時間に間に合わせる、という工夫の積み重ねです。
厚生労働省のjob tagでも、倉庫作業員には「責任感や注意力、記憶力及び空間把握に関する能力なども求められる」と書かれています。
職務経歴書で伝えたいのは、この「注意力」や「段取り」を、あなたが毎日どう使っていたかです。
書く前に、やってきた作業を書き出す
いきなり文章にしようとすると、手が止まります。先に、やってきた作業を表に書き出してください。
作業の名前は、job tagの説明に使われている言葉にそろえると、どの会社の人にも伝わりやすくなります。
| 作業 | job tagでの言い方の例 | あなたが扱ったもの(書き込む) |
|---|---|---|
| 入荷 | 搬入、積み卸し、検品して入庫 | 例:1日に届くパレットの数、荷物の種類 |
| 保管 | 保管場所の管理、在庫管理、商品日付の管理 | 例:常温・冷蔵など、扱った商品 |
| ピッキング | 入出庫伝票に合わせた出し入れ | 例:伝票かハンディか、1日の件数 |
| 検品 | 貨物の内容や数量に間違いがないか確かめる | 例:どの段階で何を確かめたか |
| 梱包・仕分け | 開梱・詰め替え、配送先別・方面別の仕分け | 例:何方面に分けていたか |
| 出荷・積み込み | トラック単位の荷揃え、指定時間に合わせた出庫 | 例:1日のトラックの台数 |
| 棚卸 | 在庫管理 | 例:どのくらいの頻度か |
| 機械・端末 | フォークリフトなどの作業機械、端末の指示データ | 例:フォークリフトの種類、ハンディ |
表の右の列は、覚えている範囲で大丈夫です。空欄が多くても、書き出した左の列だけで、あなたの経歴の骨組みになります。
私の場合は、表の全部の行に丸がつきます。いくつもの作業を経験している人は、それ自体が「どの作業にも入れる」という強みとして書けます。
作業ごとの書き方の見本
書き出した作業を、職務経歴書の文章にします。コツは、作業の名前+何に気をつけていたかの2つをセットにすることです。
| 作業 | 名前だけの書き方 | 伝わる書き方の例 |
|---|---|---|
| ピッキング | ピッキングを担当 | ハンディの指示に沿ったピッキングを担当。取り間違いを防ぐため、商品名と数量を確かめてから次へ進むことを徹底 |
| 検品 | 検品を担当 | 入荷時・出荷時の検品を担当。伝票と実物の数量・品目を照らし合わせ、違いがあればその場で報告 |
| 梱包・仕分け | 梱包・仕分けを担当 | 配送先別・方面別の仕分けと梱包を担当。出荷の時間に間に合うよう、方面ごとに順番を決めて作業 |
| 入荷・棚入れ | 入荷作業を担当 | 入荷した商品の検品と棚入れを担当。商品日付を確かめ、決められた場所へ格納 |
| 出荷・積み込み | 積み込みを担当 | トラックごとの荷揃えと積み込みを担当。指定の出発時間に合わせて準備 |
| 棚卸 | 棚卸に参加 | 定期の棚卸を担当。帳簿と実際の在庫の数を照らし合わせ、差があれば原因を確認 |
| フォークリフト | フォークリフトを使用 | フォークリフト(カウンター/リーチなど種類を書く)でのパレットの入出庫を担当 |
※右の列は見本です。あなたが実際にやっていなかったことは書かないでください。面接で聞かれたときに答えられないことは、書かないほうが安全です。
ピッキングで取り間違いが起きやすい品物と、新人がつまずく数え方は、こちらにまとめています。
リーダーや主任として、人や物量を管理する側に回った人は、書き方が変わります。こちらにまとめています。
数字を覚えていなくても書けること
職務経歴書の書き方の記事には、よく「数字を入れましょう」と書かれています。たしかに、1日のピッキング件数や、担当した棚の数が書ければ伝わりやすくなります。
ただ、正直に言うと、私は作業員のころの数字を覚えていません。 毎日の件数は多すぎて、覚えていられませんでした。
同じような人は多いと思います。覚えていない数字は、作らないでください。 面接で聞かれて答えられないと、かえって信用を落とします。
数字がなくても書けるのは、仕事のやり方です。私が作業員のころにやっていたのは、次の3つでした。
- 事前準備:当日の入荷量をつかみ、荷受けの場所と格納の場所を先に空けておく
- 段取り:入荷・出荷・積み込みで、先に動線を考えてから作業する
- ダブルチェック:ほかの人と2人で確かめる
事前準備:当日の入荷量を先につかむ
入荷の前に、その日にどれだけ届くかをつかんでおきます。そのうえで、荷物を受ける場所と、しまう場所を先に空けておきます。出荷のときも同じです。
届いてから場所を探すと、そのぶん作業が止まります。先に場所を決めておくことが、そのあとの作業を進めやすくします。
職務経歴書には、たとえば次のように書けます。
入荷前に当日の入荷量を確認し、荷受け場所・格納場所を事前に確保。出荷作業でも同様の準備を行い、作業の停滞を防いだ
段取り:動線を先に考えてから作業する
入荷、出荷、積み込みのどれでも、人やフォークリフトがどう動くか(動線)を先に考えてから作業していました。
同じ量の作業でも、動く順番で終わる時間が変わります。倉庫で働いている人なら、実感があるはずです。
入荷・出荷・積み込みの各作業で、事前に動線を考えて作業を進めた
ダブルチェック:2人で確かめる
作業員のころは、ほかの人と2人で確かめていました。1人で2回見るより、別の人の目が入るほうが、見落としに気づきやすくなります。
出荷前の数量・品目の確認は、2人でのダブルチェックを徹底
3つとも、どの業界の仕事にも通じる力です。 倉庫から別の仕事に移るときも、そのまま使えます。
職務経歴書の見本(作業員の経験で書く場合)
ここまでの内容を、職務経歴書の形にまとめます。
先に正直に書いておくと、私が建設業へ移るときの職務経歴書には、主任・管理の経験だけを書きました。作業員としての経験を書いた職務経歴書で応募したことはありません。
なので下の見本は、「今の私が、作業員の経験で書くならこう書く」というものです。数字は覚えていないので空欄にしています。あなたが覚えている数字があれば、〇〇に入れてください。
職務要約
物流倉庫にて倉庫内作業に従事。日用品・消耗品・食品の入荷、検品、棚入れ、ピッキング、梱包・仕分け、出荷・積み込み、棚卸まで、倉庫内の作業を一通り担当しました。事前準備と段取り、2人でのダブルチェックにより、間違いのない入出荷に取り組みました。
職務経歴
〇〇年〇月〜〇〇年〇月 株式会社〇〇(物流倉庫)
- 取扱商品:日用品・消耗品・食品
- 担当業務:入荷・検品・棚入れ/ピッキング(ハンディ使用)/梱包・仕分け/出荷・積み込み/棚卸/フォークリフトによる入出庫
- 1日の出荷件数:約〇〇件(覚えていれば)
工夫したこと
- 入荷前に当日の入荷量を確認し、荷受け場所・格納場所を事前に確保
- 入荷・出荷・積み込みの各作業で、事前に動線を考えて作業を進めた
- 出荷前の確認は、2人でのダブルチェックを徹底
資格
- フォークリフト運転技能講習 修了(〇〇年〇月)
自己PR
倉庫内の作業を一通り経験し、どの作業にも入れることが強みです。作業の前に準備と段取りを整え、2人での確認を徹底してきました。
大事なのは「工夫したこと」の欄です。 作業の名前は、倉庫で働いた人ならほとんど同じになります。差がつくのは、どう工夫していたかのほうです。
上の見本の形で書き込める、Wordのひな形を用意しました。[ ]の中を自分の内容に書き換え、していない作業の行は消して使ってください。
※メールアドレスの登録などはいりません。パソコンでの記入をおすすめします。
倉庫から事務の仕事へ移りたい人は、こちらも読んでみてください。
書いた職務経歴書は、倉庫の求人だけでなく、工場の求人にも使えます。工場でも、材料や製品をフォークリフトで運ぶ現場があるからです。
書き終えたら、その内容を転職サイトに登録しておく方法もあります。リクナビNEXTは、住んでいる地域と「倉庫」「工場」などの言葉で求人を探せる転職サイトです。上の見本で整理した作業や工夫を職務経歴の欄に入れておくと、興味を持った企業から直接オファーが届くこともあります。
求人によって雇用の形(正社員・契約社員など)が違うので、応募する前に必ず確かめてください。
採用する側として、書類で見ていたところ
ここからは、私が主任として、作業員の応募の書類を見ていたときの話です。
先に断っておくと、これは私の見方で、どの会社の採用担当者も同じとは限りません。 私自身、少し変わった見方だと思っています。そのうえで、参考にしてください。
私が見ていたのは、受け答えがきちんとできる人か、確認を怠らない人かです。書類では、次の2つがそれを表していました。
備考欄に、勤務時間や仕事内容のことが書いてある
履歴書の「本人希望記入欄」や、応募用紙・応募フォームの備考欄に、勤務時間や仕事の内容についての質問や希望、意気込みなどが書いてあると、「いいな」と思っていました。
理由は、入ってから「実はここが違った」となるのを避けたいからです。これは応募する人にとっても、会社にとっても困ることです。お互いに本音で向き合っておいたほうがいい、と私は考えていました。
確かめたいことを先に書いてくる人は、仕事でも確認を怠らない人だと感じていました。
ただし、一般的には違う考え方もあります。ハローワークの応募書類の作り方の案内では、本人希望記入欄について、勤務条件の具体的な希望があってもストレートには書かず、面接などで相談するのが一般的だとされています。
どちらにも理由があります。私のおすすめは、両方のいいところを取る書き方です。
- 本当に譲れないことだけを、理由と一緒に1つか2つ書く
- 最後に「面接でご相談させてください」と添える
- 譲れないこと以外は書かずに、面接で聞く
たとえば、次のような書き方です。
子どもの送迎があるため、平日は17時までの勤務を希望します。勤務時間については、面接でご相談させてください。
書いておけば、面接でその話から歩み寄れます。ただ、条件を書いたことで、書類の段階で外す会社もあります。 何を書くかは、あなたにとってどれだけ譲れないことかで決めてください。
特に書くことがない場合も、空欄にはしないでください。ハローワークの案内では、「勤務条件は貴社の規定に従います」「○○職を希望します」のように書く方法が紹介されています。
誤字脱字がない
反対に、心配になったのは、書類に誤字脱字がある人でした。
ハローワークの案内でも、誤字・脱字があると、採用担当者に「応募の姿勢がいい加減で、意欲や熱意がないのではないか」と受け取られてしまう、とされています。
書き終わったら、声に出して読むか、ほかの人に読んでもらってください。 2人で確かめるのは、ダブルチェックと同じです。
履歴書の志望動機に何を書くかは、倉庫作業の志望動機の記事にまとめています。
身近に読んでくれる人がいなければ、転職の相談先に見てもらう方法もあります。書類の添削までしてくれるところもあれば、求人を自分で探して応募するだけのところもあります。違いは「現場経験者の転職エージェントの選び方」にまとめています。
面接で見ていたところ
面接で見ていたのも、書類と同じで、受け答えがきちんとできるかでした。
「いいな」と思ったのは、ハキハキと受け答えができる人です。反対に、心配になったのは、目が泳いでいる人でした。
聞かれそうなことを、事前に声に出して練習しておくだけで、受け答えはずっと落ち着きます。 特に、前の仕事を辞めた理由はよく聞かれるので、先に言い方を決めておきましょう。
よくある質問
Q. 倉庫作業の職種名は、職務経歴書に何と書けばいいですか?
A. job tagでは「倉庫作業員」という職業名で、別名として「仕分作業員(倉庫)」が挙がっています。職務経歴書では「倉庫内作業(入荷・検品・ピッキング・出荷)」のように、職種名のあとに担当した作業を書くと伝わりやすくなります。
Q. パートや派遣で働いた経験も、職務経歴書に書いていいですか?
A. 書いて大丈夫です。雇用形態(パート・派遣など)を書いたうえで、担当した作業と工夫したことを、正社員の経験と同じように書いてください。パートや派遣から正社員を目指すときの考え方は、こちらにまとめています。
Q. 職務経歴書でダメな例はありますか?
A. 私が書類を見る側で心配になったのは、誤字脱字がある書類でした。ほかに避けたいのは、覚えていない数字を書くことです。面接で聞かれて答えられないと、書類全体が信用されにくくなります。
Q. 数字を覚えていない場合、「約」で書いてもいいですか?
A. だいたいの数を覚えているなら、「約〇〇件」のように書く方法があります。まったく覚えていない場合は、数字は書かずに、作業のやり方や工夫を書いてください。
まとめ:作業の名前に「どう工夫したか」を足す
今回は、倉庫内作業の職務経歴書の書き方をまとめました。
要点は、下記のとおりです。
- 作業の名前だけで終わらせず、何に気をつけていたかをセットで書く
- 先に、やってきた作業を表に書き出す。空欄が多くても骨組みになる
- 数字を覚えていなければ、作らない。事前準備・段取り・ダブルチェックのようなやり方を書く
- 本人希望記入欄は、譲れないことだけを理由と一緒に書き、「面接でご相談させてください」と添える
- 誤字脱字は、2人で確かめてなくす
まずは、上の書き出し表の左の列に、あなたがやってきた作業を丸で囲んでみてください。
それだけで、職務経歴書の半分はできています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
同じ現場で働いてきた人間として、役に立ちそうなことをこれからも書いていきます。
この記事の出典
- 厚生労働省 job tag「倉庫作業員」(2026年9月22日確認)
- ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」(2026年9月22日確認)
- ハローワーク「応募書類の作り方 1.履歴書」/誤字・脱字、本人希望記載欄の書き方(2026年9月22日確認)
- 厚生労働省履歴書様式例/本人希望記入欄(2026年9月22日確認)

