悩む人
悩む人
職種欄には「ドライバー」と書けばいいのかな。
職務経歴書って、ドライバーは何を書けばいいんだろう。
「配送業務に従事」の1行で終わってしまう。
ドライバー以外の仕事に応募するときは、書き方を変えたほうがいいのかな。

こんなお悩みに答えていきます。

本記事の内容

  • 職種欄は「大型トラック運転手」のように、車の大きさまで書く
  • ドライバーの職務経歴書は「何を・どの車で・どれだけ・どう安全に」の4つで書く
  • 数字にならないことは「やっていたこと」で書く
  • 私のドライバー時代の数字で作った職務経歴書の見本
  • 同じドライバー職と、建設業などの異業種で書き方を変える
  • よくある書き方と、直した例

本記事の信頼性

この記事を書いている私は、物流業で10年働き、32歳で建設業の現場管理へ移りました。

ドライバーとしては、倉庫で働く前に2tトラックで家具を運び、大型免許を取った2018年ごろからは運送会社で10tウイング車に乗っていました。

結論から言うと、ドライバーの職務経歴書は「何を・どの車で・どれだけ・どう安全に」運んでいたかを、数字とやっていたことで書くと伝わります。

そして、ドライバー以外の仕事に応募するときは、車や距離の話を短くして、「安全の確かめ方」や「作業の組み立て方」を前に出すことを私は勧めます。

履歴書や保険の申込書などの職業欄に何と書くかは、よくある質問にまとめています。

それでは、見ていきましょう。


ドライバーの職務経歴書は「何を・どの車で・どれだけ・どう安全に」で書く

大型ウイング車の横で、クリップボードに記入している作業服の人の手元

「トラックドライバーとして配送業務に従事」と書いても、読む人にはどんな仕事だったかが伝わりません。

ドライバーの仕事は、同じ「配送」でも、車の大きさも、運ぶ物も、走る距離も会社によって違うからです。

そこで、次の4つに分けて書き出します。

書くこと 中身 私の場合
何を 運んでいた荷物 ナマモノと生き物以外は、ほぼ何でも
どの車で 車の大きさと形 10tウイング車
どれだけ 1日の件数・走行距離 1日約5件・300〜400km
どう安全に 事故・違反の有無と、そのためにやっていたこと 在籍中は無事故・無違反

この4つがそろうと、読む人は「この人ならこの車に乗れる」「このくらいの量をこなしていた」と具体的に想像できます。

「どれだけ」は、件数か距離のどちらかでもいい

件数も距離も覚えていない場合は、分かるほうだけで構いません。

1日に回る件数が多い仕事なら件数を、遠くまで走る仕事なら距離を書くと、仕事の中身が伝わりやすくなります。

正確な数字が分からないときは「約」「〜」を付けて、覚えている範囲で書きます。面接で聞かれたときに説明できる数字だけを書くのが安全です。

職種欄は、車の大きさまで書く

職種欄に「ドライバー」とだけ書くと、どの大きさの車に乗っていたかが伝わりません。

ハローワークが仕事を種類ごとに分けるときの決まり(職業分類)でも、トラックの運転の仕事は、車の大きさや種類で分けられています。

  • 大型トラック運転手
  • 中型・小型トラック運転手
  • トレーラートラック運転手
  • ダンプカー運転手

宅配便の配達員やルート配送員は、トラック運転手とは別の職業として分けられています。

職種欄は、この名前に正社員・契約社員などの働き方をかっこで足すと伝わりやすい、と私は考えています。私なら「大型トラック運転手(正社員)」と書き、10tウイング車のような車の種類は、下の見本のように「車両」の行に分けて書きます。

「ドライバー」と「運転手」は、どちらを使っても意味は同じです。応募する求人と同じ言葉にそろえておくと、読む人が迷いません。

数字にならないことは「やっていたこと」で書く

大型トラックのタイヤに手を当てて点検している作業服の人

安全運転や荷物の扱いは、数字にしにくい部分です。

ここは「気をつけていました」ではなく、毎日やっていたことをそのまま書くと伝わります。

私の場合は、次の3つでした。

  • 運転前点検
  • 荷崩れしない積み方の工夫
  • 右左折時の巻き込み確認の徹底

運転前点検

運転前点検は、ドライバーなら誰でもやっていることです。

だからこそ、「当たり前のことを毎日欠かさずやっていた」と書くことに意味があると私は考えています。

荷崩れしない積み方の工夫

私の仕事は、手積み・手下ろしが中心でした。大きな荷物は、パレットに乗せてフォークリフトで積んでいました。

手で積む仕事では、積み方しだいで、走っているあいだに荷物が崩れます。そのため、荷崩れしない積み方を工夫していました。

職務経歴書には「手積み・手下ろし」「パレットとフォークリフトでの積み込み」を書いておくと、体を使う作業にも慣れていることが伝わります。

右左折時の巻き込み確認の徹底

大きな車ほど、右左折のときに見えにくい場所が増えます。

「安全運転を心がけた」と書くより、「右左折時の巻き込み確認を徹底した」と書いたほうが、何をしていたかがはっきりします。

私のドライバー時代の数字で作った職務経歴書の見本

職務経歴書のような用紙にペンで書き込む手元と、横に置いた軍手

ここまでの材料を、職務経歴書の形にまとめます。

「今の私が職務経歴書を書くなら、こう書く」という見本です。会社名や年月は「〇〇」にしています。

職務要約

職務要約は、職務経歴書のいちばん上に置く3〜4行のまとめです。

運送会社で10tウイング車のドライバーとして、ナマモノと生き物以外の幅広い荷物の配送を担当しました。
1日約5件・300〜400kmを走行し、荷物の積み下ろしは手積み・手下ろしが中心です。
在籍期間中は無事故・無違反でした。
それ以前は、2tトラックでの家具の運搬や、倉庫での作業・管理も経験しています。

職務経歴

会社ごとに書きます。ここではドライバーの部分だけを見本にしています。

※スマホでは横にスクロールできます。

項目 書く内容
期間 〇〇年〇月〜〇〇年〇月
会社 株式会社〇〇(運送)
職種 大型トラック運転手(正社員)
車両 10tウイング車
荷物 ナマモノ・生き物以外の幅広い荷物
1日の業務量 配送 約5件/走行 約300〜400km
積み下ろし 手積み・手下ろしが中心。大きな荷物はパレットに乗せ、フォークリフトで積み込み
安全の取り組み 運転前点検、荷崩れしない積み方の工夫、右左折時の巻き込み確認の徹底
実績 在籍期間中、無事故・無違反

2tトラックの仕事も、同じ形で「車両:2tトラック」「荷物:家具」と書きます。

家具の配送でどんな仕事をしていたか、次の仕事に何が活きたかは、「家具・家電の配送はきつい?」の記事に書きました。

倉庫で働いていた期間をどう書くかは、「倉庫管理の職務経歴書の書き方」の記事で見本を作っています。

免許・資格

免許証や修了証に書かれている正式な名前で書きます。

  • 大型自動車第一種運転免許
  • フォークリフト運転技能講習 修了(2013年5月)

ドライバーの求人を見るときは、応募の条件に書かれた免許と見比べることになります。上位の免許から順に、省略せずに書きます。

免許の欄で迷いやすいのは、次の3つです。

① 大型があれば、普通免許は並べなくていい

大型免許があれば、中型・準中型・普通の車も運転できると、道路交通法で決まっています。「普通自動車第一種運転免許」を別の行に足す必要はありません。

ただし、けん引免許・大型特殊免許・第二種免許(お客さんを乗せて運ぶ仕事で使う免許)は、大型免許には含まれません。持っていれば1行ずつ書きます。

② 8t・5tの限定が付いているなら、限定まで書く

普通免許を取った時期によっては、免許証の「条件等」の欄に、運転できる車の重さの限定が書かれています。

※スマホでは横にスクロールできます。

普通免許を取った時期 いまの免許 運転できる車(車両総重量/最大積載量) 職務経歴書の書き方の例
2007年(平成19年)6月1日まで 中型(8t限定) 8t未満/5t未満 中型自動車第一種運転免許(8t限定)
2007年6月2日〜2017年(平成29年)3月11日 準中型(5t限定) 5t未満/3t未満 準中型自動車第一種運転免許(5t限定)
2017年3月12日から 普通 3.5t未満/2t未満 普通自動車第一種運転免許

車両総重量は「車そのものの重さ+積める荷物の重さ+乗る人の重さ」の合計、最大積載量は「積める荷物の重さの上限」です。どちらも車検証に書かれています。

限定を書かずに「中型自動車第一種運転免許」とだけ書くと、応募先は限定のない中型免許だと受け取ります。4tトラックには車両総重量が8tを超える車もあり、8t限定では運転できないことがあります。入社してから「この車には乗れない」と分かるのは、お互いに困ります。

限定解除(教習所や試験場で限定を外すこと)をした人は、限定を付けずに書きます。

8t限定のまま働くか、限定を外すか、大型まで取るかで迷っている人は、「中型8t限定のままでいい?」の記事を読んでみてください。

③ 取得年月は、免許証の日付だけでは分からないことがある

免許証の左下には「二・小・原」「他」「二種」の3つの日付の欄があります。いくつかの種類の免許を1つの欄にまとめているので、大型を取った年月がそのまま書かれているとは限りません。

正確に確かめたいときは、自動車安全運転センターの「運転免許経歴証明書」で、いま持っている免許の種類と取得年月日を証明してもらえます。申し込み方は、この記事の「よくある質問」で紹介している無事故・無違反証明書と同じ窓口です。

ただし、普通免許のあとに大型を取った場合など、最初に取った免許以外の取得年月日は証明できない場合があると、センターのページに書かれています。

自己PR

自己PRは、強みを1つ決めて、それを裏付ける事実を並べる形にします。

私なら、安全を強みにします。

毎日の決まった確認を欠かさないことを大切にしてきました。
10tウイング車での配送では、運転前点検と、右左折時の巻き込み確認を徹底していました。
荷物は手積み・手下ろしが中心だったため、走行中に荷崩れしない積み方も工夫していました。
在籍期間中は無事故・無違反です。
貴社でも、決まった確認を積み重ねて、安全に仕事を進めていきたいと考えています。

「事故を減らした」「表彰された」のような成果は、私の場合はないので書いていません。ないことは書かないほうが、面接で聞かれたときに困りません。

書き終えたら、その内容を転職サイトに登録しておく方法もあります。リクナビNEXTは、住んでいる地域と「ドライバー」などの言葉で求人を探せる転職サイトです。上の見本で整理した車両や件数、安全の取り組みを職務経歴の欄に入れておくと、興味を持った企業から直接オファーが届くこともあります。

求人によって雇用の形(正社員・契約社員など)が違うので、応募する前に必ず確かめてください。

\仕上げた経歴書、どう使う?/

※登録は無料です。

応募先で書き方を変える|同じドライバー職と、異業種

机の上に並べて置かれた軍手と白いヘルメット

同じ経験でも、読む人が違えば、伝わるところも違います。

※スマホでは横にスクロールできます。

経験 ドライバー職に出すとき 建設業などの異業種に出すとき
10tウイング車・1日約5件・300〜400km 前に出す(すぐ乗れるかの判断材料) 1行にまとめる
運転前点検 そのまま書く 「始める前に、決まった確認をしてから動く習慣」と言い換える
荷崩れしない積み方 そのまま書く 「作業の順番を考えてから手を動かす」と言い換える
右左折時の巻き込み確認 そのまま書く 「周りの人や物の動きを確かめる習慣」と言い換える
無事故・無違反 前に出す 安全の取り組みの結果として1行で書く

右の列の言い換えは、私の提案です。ドライバーの仕事を知らない人が読んでも伝わる言葉に直す、という考え方です。

同じドライバー職に出すとき

同じドライバー職なら、読む人は車の大きさや距離の意味がすぐ分かります。

車両・荷物・件数・距離・積み下ろしの方法を、職務経歴のいちばん目立つところに置きます。

求人を見るときも、自分の経験と同じ車格か、手積みがあるか、1日の件数や距離はどのくらいかを比べておくと、職務経歴書のどこを前に出すかが決まります。

\乗ってきた車で探せる?/

※登録は無料です。

1日の勤務時間や夜勤のことも、求人を見るときには確かめておきたいところです。大型のドライバーの年収と労働時間は、こちらの記事で公的なデータを並べています。

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建設業などの異業種に出すとき

ここは、私の経験を正直に書いておきます。

私の場合、建設業への応募で、ドライバーの経験が決め手になったという実感はありません。

大型免許も、いまの建設業の仕事ではまったく使っていません。普通免許で足りています。

だから、異業種に出す職務経歴書では、車や免許の話を長く書いても、読む人にはあまり響かないと私は考えています。

そのかわりに、上の表の右の列のように、ドライバーの仕事の中でやっていた「確認」と「段取り」を、その仕事を知らない人にも分かる言葉に直すことを勧めます。

物流で身についたことのうち、建設業に入ってから役立ったものは、こちらの記事に書いています。

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異業種の求人は、どんな経験が求められているかを先に見ておくと、言い換えの方向が決まります。上で紹介したリクナビNEXTでも、建設業などドライバー以外の求人を探せます。

物流から建設業へ移ったときの話は、こちらにまとめています。

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よくある書き方と、直した例

書類に赤ペンで直しを入れている手元

最後に、よくある書き方を直してみます。

※スマホでは横にスクロールできます。

よくある書き方 直した例
トラックドライバーとして配送業務に従事 10tウイング車で、1日約5件・300〜400kmの配送を担当
いろいろな荷物を運んだ ナマモノ・生き物以外の幅広い荷物を配送
積み込み作業も行った 手積み・手下ろしが中心。大きな荷物はパレットに乗せてフォークリフトで積み込み
安全運転を心がけた 運転前点検と右左折時の巻き込み確認を徹底し、在籍期間中は無事故・無違反
荷物を丁寧に扱った 走行中に荷崩れしない積み方を工夫

右の列は、どれも数字か、やっていたことの中身が入っています。

あなたの職務経歴書にも左の列のような書き方があったら、右の列の形に直してみてください。

よくある質問

無事故・無違反は、書類で証明できますか?

自動車安全運転センターが、証明書を出しています。

  • 無事故・無違反証明書:無事故・無違反で過ごした期間を証明する
  • 運転記録証明書:過去5年・3年・1年のいずれかを選び、その間の交通違反・交通事故・行政処分の記録を証明する

手数料は1通800円です(郵便局から払い込む場合は、別に払込料金がかかります)。申込用紙は警察署や交番などに置いてあり、郵便局から申し込むか、各都道府県のセンター事務所の窓口で申し込みます。窓口でも、その場では受け取れません。インターネットで申し込むためのページもあります。

職務経歴書に「無事故・無違反」と書く前に、自分の記録を確かめる方法として使えます。

事故や違反があった場合は、どう書けばいいですか?

無事故・無違反でないなら、その一文を書かないだけで構いません。

事実と違うことは書かないでください。上の証明書で記録は確かめられるので、あとで説明がつかなくなります。

その分、運転前点検や積み方など、「やっていたこと」を具体的に書くことを勧めます。

ドライバーの期間が短くても、書いたほうがいいですか?

書いたほうがいいと私は考えています。

期間が短くても、乗っていた車・荷物・件数・距離は、次のドライバーの仕事ですぐ役に立つ情報だからです。

件数や距離を正確に覚えていません

「約」「〜」を付けて、覚えている範囲で書けば大丈夫です。数字の出し方は、上で紹介した「倉庫管理の職務経歴書の書き方」の記事でも詳しく書いています。

履歴書や、保険の申込書などの職業欄には、何と書けばいいですか?

書類に記入例や選択肢があるときは、それに合わせてください。書類によって、聞いていることが違うからです。

仕事の中身を書く欄なら、上で紹介した「大型トラック運転手」「中型・小型トラック運転手」のような名前で伝わります。


まとめ|「何を・どの車で・どれだけ・どう安全に」を、応募先に合わせて並べ替える

  • ドライバーの職務経歴書は、何を・どの車で・どれだけ・どう安全にの4つで書く
  • 数字にならないことは、毎日やっていたことをそのまま書く
  • 同じドライバー職には、車両・件数・距離を前に出す
  • 異業種には、確認と段取りを、その仕事を知らない人にも分かる言葉に直して前に出す
  • 無事故・無違反は、自動車安全運転センターの証明書で確かめられる

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

職務経歴書は、書き出してみると「毎日当たり前にやっていたこと」がそのまま材料になります。

同じ現場で働いてきた人間として、役に立ちそうなことをこれからも書いていきます。


この記事の出典